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- 山行記録

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 2010-10-17 23:50
日程:2010年10月17日(日)
山域:八ヶ岳 稲子岳南壁 左方カンテ
山行形態:岩のぼり
メンバー及び役割:古屋(L)、木村(記録)

記録:
以前から気になっていた壁を見たくて八ヶ岳の稲子岳に行ってきました。私が密かに憧れている往年の女性クライマーも通っていたという稲子岳。今はボロボロであまり行く人はいないようですが、聞いてみると門脇さんも大昔に行ったことがあるそうです。
 前日、古屋氏と双葉のSAで合流し稲子湯まで入る。稲子湯の旅館は思っていたよりも大きくて立派な建物でした。駐車場にテントを張り仮眠。
 6:30に駐車場を出発、森林軌道跡の残る素敵な林道を快適に歩き7:30にはしらびそ小屋に到着。小屋の犬としばし遊ぶ。小屋からは中山峠方面に少し登り、道が開けたところから右の樹林帯へ入っていく。所々に赤テープの印があるのでなんとなく辿っていける。コケむした巨岩帯を這い上がっていくと樹林帯が途切れ大きな岩壁が現れる、これが稲子岳の岩場だ。想像していたよりもかなり大きくて広い。昔はたくさんルートがあったんだろうな。お目当ての左方カンテの取り付きまでいく。
 8:50登攀開始。雲が多くて寒い。1ピッチ目(木村)、リングボルトやハーケンは所々打ってあり、思ったよりはちゃんとしている。登りやすそうな所を選んでいったが、最後に残置ピンに引き寄せられ岩がボロボロの変な所でピッチを切ってしまった。これは間違いで少し下に降りた所から左の踏み跡をたどるとビレイ点がちゃんとありました。2ピッチ目(古屋)凹角を快適に登ると尾根状に抜けるが、そこがガラガラの岩場で石を落としそうで非常に神経を使います。ビレイ点付近も最近崩れたような感じで危ないです。3ピッチ目(木村)、チムニー沿いを登るが途中から岩がボロボロになってくるので左の岩に移り抜ける。ガラガラの岩場を歩き岩壁でピッチを切る。チムニーの垂壁にも古いボルトが打ってあり人工ルートなのかもしれません。4ピッチ目(古屋)、尾根状を歩き、高度感のあるフェイスを登ったところでピッチを切る。カラマツの紅葉がキレイで、この辺りからの眺めは最高でした。5ピッチ目(木村)、ちょっとしたフェイスを登ると10:30に終了点となった。風が吹き付けて寒いので急いで稜線の樹林帯に入って休憩する。
 11:00下山はニュウを通って稲子湯へと周ることにする。静かなエリアと思っていましたが、山ブームでか登山者が思ったよりもたくさんいて賑わっていました。13:30に稲子湯に戻り温泉に入って一汗流す。バス停で70歳のおじいさんに声をかけられ稲子岳に登ったと話すと、大昔に自分もよく登りにきたと話してくれました、往年のクライマーだったようです。アプローチを含めてルート全体の雰囲気がとても良いエリアでした。岩がこんなにボロボロでなければ、もう少し通ってみたいところです。



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執筆 : 
iceclimber_msc 2010-10-5 12:14
日程  :2010年9月16日(木)夜発?9月20日(月)  
山域  :八幡平南部 葛根田川/北の又沢
山行形態:沢登り
参加者 :清野(CL・食当・装備)、西村(SL・食当)、門脇、清水(記録・食当)
記録  :東北の名渓葛根田川、初秋のひと時の癒しを求め、また個人的にはしばらく渓から遠ざかっていてすっかり油の切れた私の足腰のリハビリを兼ねる心安らかな沢旅が主題だったのだが、結果的にはやや趣が異なってしまって、沢社会復帰を目指す私には愛のムチとなった東北行であった。

9/16(木)雨 
 3時にTX流山おおたかの森駅集合、一路磐越道、東北道を北上して、田沢湖に向かうR46号線上の道の駅“雫石あねっこ”に午後9:20着、畳敷きもある立派な施設。 充分な入渓前祝を執行。

9/17(金)曇り時々雨 
 夕べの道を少し戻って滝の上温泉駐車場に7時過ぎ到着。ここにも立派な休憩舎が。雫石町は予算が潤沢にあるらしい。仕度して舗装道路を進むと地熱発電所の設備が両側に蒸気をいたるところから噴出して並んでいる。石垣の隙間からも温泉の素が漏れている。
 舗装がきれて径が薮っぽくなったところでブッシュをかき分けて葛根田の左岸に降り立った。しばらく川原歩きが続く。やがて右手から明通沢が入り渡渉を繰り返して行くうち、渓相が次第に変わり深い淵が現れるようになった。しかしほとんどのところで両岸の岸壁が庇のように水流の中に伸びていて苦労せずにへつっていけるのが楽しい。水はあくまでも碧く、淵の底に潜む岩魚の影がゆらぐ。
 お函と呼ばれるゴルジュも上手に捌けばせいぜい腰ぐらいの入水で通過できた。お函を過ぎたところでは右岸から大石沢が流入していて、合流地点は広くはないがまことに快適そうな幕場になっている。よく使い込まれているようだ。ナメ床、小滝が交互に続き、沼ノ沢、中ノ又沢が右岸から入ってくるのを見送ると前方に小滝を従えて立派な大滝が現れた。葛根田大滝。固有名詞が付くだけあって迫力は充分、20mぐらいか。しばらくマイナスイオンを楽しみ、右手の踏跡をたどり小さく捲いて落ち口にあがる。
 その後もあまり変化のない渓相が続き、昼過ぎに滝ノ又沢との二俣に着いた。 ここから葛根田川は滝ノ又沢と北ノ又沢に分かれる。やっと沢に昇格?したわけだ。左岸に寝心地良さそうな広い台地があり、ここで今宵一夜の夢を結ぶことにする。水流面からの高さがいまいちだけれど、大雨の予報もないので大丈夫でしょう。周囲には伸びすぎた蕗の葉とか大きな花の散りかすをつけたシシウドのたぐいが生い茂っていて蕗などは西村さんが焚き火のうちわ代わりにしたほど大きく、まるで近頃封切りしたジブリ映画のセットのような趣きがある。
 ここで狩猟班の清野さんはしばらく上流に消えていたが、やがて卵をたっぷり抱えた上物の岩魚を土産に戻ってきた。一匹だけだけど。あとで聞くところによるとまた竿を自損事故してしまったらしい。ともかく、このおさかなは後、焚き火で焼き上げてきちんと骨まで皆でおいしくいただいた。
 通販大手の大浦本舗から私が取り寄せたジンギスカン鍋(プレート?)を実地使用しようと夕飯は焼肉パーテイーとしゃれてみた。旨かったが、使用にはやや習熟する要があるやも。煙がすごい。
初日の幕場



















9/18(土)曇り時々雨 
  夜中には星が見えたそうだが、朝は小さく青空が覗く程度。7時すぎに遡行開始。すぐに右又(北ノ又沢)に入る。この二俣のそれぞれの流入量はほぼ同量なので渡渉も大分楽になる。雪渓のスプーンカットのような凹凸があるナメが続き、その上の流れの中を岩魚が人影に驚いて矢のように下流に突っ走って消える。
 前方の沢の岩の上にタヌキ(ハクビシンか?)がきょとんとこちらを見下ろしている。
左手から枝沢が傾斜のゆるい、すだれ状の滝で流入しているところを通過。水玉が飛び散るさまを観賞しながら先に進む。ところが。あとで判ったのだが当初はこの枝沢に入り、八瀬森に抜ける手筈だったのだ。それとは知らず先を急ぐ私たち、やがて大滝に匹敵する滝が見えてくる。滝記号が地図にないんだがなぁと思いつつ、釜の前に。ここは門脇さんが左の泥壁を強引に攻めて小さく巻きあげるが後続する私めにとってはけっこう、しょっぱいものだった。
 その後もまた不可解な2段大滝25mが立ちはだかる。深い淵の左側壁をへつって清野さんが滝の左を直登して上からロープを流してくれる。さらに堰堤のような妙な滝が現れるに及んで、どうやら北ノ又沢本流を詰めていることが判明。途中で左手に逃げて尾根を越えるか、という提案もあったが結局本流を詰めあげるのもよし、ということでそのまま忠実に詰めあげる。
 さて源頭部、沢型が消えてやぶに突っ込むがこれがハンパでない。人差し指ほどの太さの根曲がり竹がよくもまぁ、と言うほどの密集隊形で前を阻む。それでも11時すぎにはとりあえず念願の山上湿原の一角大白森の草原に飛び出た。しかし地形は大きくうねっていて径に出るにはさらに北上しなければならない。面白いことに山上は花咲く草原と腹黒根曲がり竹林がパッチワークのようにまだら模様をなしている。
 北上する為にやむなくコバルトブルーのリンドウの楽園を背にまた腹黒根曲がり竹林の中へ。この辺は湿地帯があるくらいなので傾斜はゆるく、波のうねりのような地形が続くので3mもある根曲がりのやぶに埋まると方角が皆目判らなくなり、まったくコンパス頼りの彷徨となる。これを何回か繰り返し、何度か沢溝に落ち込みながら、その沢にはわずかに水流があったのでそこで昼飯を食い、2時近くにやっと径に出た。そこは1283mの標識の近くで思っていたよりかなり東にそれたようだ。
 いろいろ思案の上、予定を変更してこの径を北上して八幡平方面に向かう途中の大深山荘無人小屋に向かうことになる。CLはかなり明通沢下降に未練を残していたようだが。まあ、ここは我慢していただいて。その後の私はというと、やぶこぎの試練が終わってすっかり脱力、おまけに記録などの整理で皆から遅れて出発したため、自分のペースを乱してしまってきっちりとバテあがって山荘に。
 この小屋の水場への標識が小屋の手前にあり、水汲みに斜面を降りたのだが、これがとんでもない道で雨水でえぐられたつるつる粘土の急斜面の溝。おまけに笹薮に隠れて足元見渡し不可。ところが水場に着くと草原の斜面から湧き水が滔々と流れだし、そしてしっかりした木道が山荘へ直接導いていたのだ。要は山荘からくればころげ落ちるような心配も不要だったわけ。
 当の山荘はまだ新しく、立派なログハウスで我々の沢靴のあとの床に付くのが気が引けるほど。とても快適な一夜を過ごすことができた。
北の又沢
稜線の草原



















9/19(日)ずっと雨 
 朝から本格的な雨。同宿していた2,3パーテイのハイカーが出払ったあとゆっくりと出立とする。今日は途中の分岐から小畚山、三石山経由で出発点の地熱発電所に戻るほとんど下りだけの登山道なのだ。稜線にあがると西風が強まったが雨はそれほどでも無く、気温もそこそこなので苦にならない。
 周りは霧のため何も見えないのでひたすら下ることに専心、途中三石避難小屋で軽くお茶などをして、昼には駐車場に舞い戻った。予備日が残ったこの日は、待っていました温泉宿へ。近くの鶯宿(おうじゅく)温泉のひなびた旅館に投宿して、思い切り温泉とビールを交互に浴びることで山行のフィナーレを祝った。
行動軌跡






















9/16  3:00pm TX流山おおたかの森発?9:20pm 道の駅“雫石あねっこ” 

9/17  7:00am雫石あねっこ”?8:45am入渓?9:25am明通沢?10:35am大石沢?11:25am中ノ沢?11:50am葛根田大滝上?12:45pm滝の又沢(泊)

9/18   7:15am幕場?9:10am無名大滝(ロープ使用)?9:30am大滝上-9:40am堰堤上滝上?10:20amナメの連続?11:25am最初の湿原?やぶ漕ぎの連続?12:00pm薮の中の沢型で昼食?やぶ漕ぎの連続?1:10pm中央湿原、やぶ漕ぎ?1:55pm1283m標識(登山道)?4:30pm大深山荘(泊)

9/19   7:30am山荘 ?8:35分岐 ?9:55am三石小屋 ?12:00pm駐車場

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climbing-nao 2010-9-27 16:18
平成22年9月25日(土)?27日(月)
メンバー CL古屋 SL山本

とりあえ写真UP

  初日は御池まで超快適なテン場

  ピラミッドフェイスを望む

  最初の核心5級のピッチ



  ここが最もしびれた最後の核心ピッチ

  で四尾根を継続し最後は山頂を踏んできました

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climbing-nao 2010-9-22 22:28
日程:2010年9月17日(金)夜発19日(日) 
山域:上信越 清津川 釜川右俣
 山行形態:沢登り
メンバー及び役割:CL・記録 古屋  SL ・羽生田
記録: 9/17(金) 21:30祖師谷大倉駅集合 24:30 越後田沢駅
     9/18(土) 5:30起床 7:00林道ゲート・入渓 7:50二股 11:20三つ釜 16:20清水沢出合
            18:00三ノ沢橋にて幕 
9/19(金) 5:30起床 7:00出発 7:40横沢二俣 13:00霧ノ塔 14:30小松原小屋 16:00林
           道 17:20林道ゲート
     
 17日 快適な越後田沢駅でビバーク。トイレも立派である。朝方巡回の警官に起こされる。
      羽生田さんによると前回も来たらしい。「田舎だから滅多に駅に車など無いとの事」
      始発電車の客は結構多い。
 18日 6:00駅出発、グリーンピア津南に向かう道路は真っ直ぐで快適。グリーピアの手前で大場方面に向かい、林道に入る。6:50林道ゲート前に車を止め、そのまま取水堰堤まで下る。10分ほどで取水堰堤。
     踏み跡をがあり先行パーティーがいると思いきや釣り人が二人。軽く挨拶をして邪魔にならないように先行する。40分ほどで二俣。ここまではさほど水量の多さは感じなかったが右俣に入り最初の釜を持った滝の勢いを見てその多さを実感。前回は泳いで左壁から滝を越えたようだが、今日の水の勢いではどう考えても突破は不可能。水も冷たいし、まだ陽も当たってないので泳ぐ気にもなれないので、右壁から取り付きバンドをトラバースすることにするが、安易にとりついたのが失敗。ノーザイルで行ってしまったが、トラバースの手前で行き詰まる。ロープを出して一旦降りてから羽生田リードで再チャレンジ。すると見事に残置ハーケンを発見A0を交えて微妙なトラバースに成功。最初からつまづいてしまい時間をだいぶかけてしまった。その後、三つ釜まではへつり、泳ぎと、気持ちは消極的ながらも積極的に水に浸かり遡行する。持参したライフジャケットも活躍。
     三つ釜は写真で見るよりも本当に素晴らしく自然の造形美にしばらく見とれてしまう。両岸のスラブも壮大。今日は水量も多いため滝を遠めで見ると雪壁のようだった。大休止後、左岸のリッジから登る。下部は快適だか上部は慎重に登り、ヤド沢を渡り滝上に出る。滝上も釜を持った素晴らしいナメ滝が続き、ガイド本の「清水沢までは困難なところはない」との通りと思いきや、水量が多いため、ここからが核心で最初の高巻きでドロスラブに追い込まれる。空身で羽生田さんが登り、またしてもタワシが活躍。その後も荷揚げを2回、懸垂も3回ほど交え、清水沢の出合いに到着したのが16:30。適当なビバーク地もないため、とにかく、予定どおり林道横断地点まで進むことにする。この時間なので瀞の泳ぎはつらいがそんなことも言ってられないのでとにかく泳ぐ、最後のゴルジュの抜け口はさすがに空身になってザイルをつけ突破し、ザックピストン。最後の滝を右岸のルンゼから超えようやく三ノ沢橋に到着したのはあたりも暗くなりはじめた18:00だった。ビバーク適地がないので結局橋上でタープを張るがなかなか快適。焚き火跡もあったので落ち着いたらやりますかと話していたのだか、食事が終わったのが20:00をまわっており、二人ともかなり疲れていたのでそのままダウンとなった。月明かりに照らされながら21:00就寝
19日 5:30起床。天気予報は曇り後雨だったが天気は良さそう。7:00に出発し霧ノ塔を目指す。横沢二俣下の滝は、なぜ?のトラロープを利用し左岸から巻き、降りたところが二俣。左俣の滝にもなぜなぜ?トラロープがかかっており利用させてもらう。ここからはナメや小滝が連続し癒し系となったとおもったが10メートル滝が出てくる。左岸の草付どろルンゼ巻きは危うく笹薮に突っ込み腕力トラバース。ロープを出しても良かった。さらに急に岩が滑った感じとなり二人して何度かこける。覆いかぶさる樹木もうるさくなり、掃いながらの遡行でなかなか高度もかせげず、何度も休憩をとりながら忠実に詰め最後は若干のやぶこぎで見事、13:00霧ノ塔ピーク付近に抜ける。
     下山は小松原湿原の寂れた雰囲気に癒され、心地よい風にふかれながら三連休なのに登山者誰一人とも会わない下山となった。林道ゲート到着17:30
      2日間、時間はかかったが、最後まできっちり詰め上げれた事に非常に満足している。
     最後は湯沢に湯治に来ていた戸田夫妻と合流し、人参亭でボリュームたっぷりのトンカツを食べ20:00過ぎに関越に乗るが、またもやの大渋滞で自宅に到着したのは25:00をまわっていた・・・・・・・・・

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ClaimerClimber 2010-9-14 21:42
日程:平成22年9月11日(土)夜?9月12日(日)
山域:奥秩父笛吹川東沢渓谷下流部
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:CL・記録:大浦 SL・装備:木村 清野

記録:
9/11 道の駅みとみ泊 風が冷たい 明日は猛暑でありますように
9/12 6:30頃、寒いのでノロノロ起床 7:30 村営駐車場発 8:00鶏冠谷出会い辺りから入渓9:30 ホラの貝ゴルジュ核心部ツルツルの岩で遊ぶ 10:30鷹見岩沢出会いで遡行終了 11:30 ホラの貝ゴルジュで落とし物捜索 12:30 村営駐車場に戻る

9/11(土)八王子駅集合、大浦車で中央道経由、道の駅みとみ泊。入山祝いを行うが風が冷たい。0:00頃就寝。
9/12(日) 天気は上々だが風が冷たいので6:30ごろ起き出す。7:30おなじみ村営無料駐車場に車を移動して林道を歩く。今週の台風の後片付けか、土砂が道の脇に盛り上げてある。
水位は最低に近いようだ。気温はうなぎ登り。ゴルジュ突破には好条件がそろっている。
鶏冠谷出会いを分けて、入渓。いきなり5mぐらいの滝が現れる。とりついてみるが、残置ハーケンは遠く、その手前にはクラックはあるが適当なリスが見つからない。いったん降りてカムを借りようとすると、滑った岩でフリクションが効かず釜に落ちる。BDの#2カムぐらいがあれば良かったのだが手持ちなしなので、トライアルをしばらく続けたが、先はまだ長いと諦めて巻く。

この後、泳ぎとへつりを交えて、ホラの貝沢出会いにたどり着く。

ここからホラの貝ゴルジュの本番。碧の水が流れ出す険悪なゴルジュへ泳ぎ出す。・・があっさりと泳ぎついてしまい、あれ? 水が少ないので押し返される距離も短いようだ。ここから核心部、例のアブミトラバースの箇所だ。作法に則り、正しくアブミでトラバースする。ハーケンがベタ打ちしてありアブミの掛け替えに終始するのみ。アブミでは大袈裟に長すぎる上に壁の傾斜が弱くて乗りづらい。

が、ここでハプニング発生。アブミを釜に落としてしまう。釜の神様が現れて、「お前の落としたアブミはこの金のアブミか?それともこの銀のアブミか?」と問われて、正直に「Mt.DAXのテープラダーです。」と答えて、正直者への褒美として金銀のアブミを貰う、ということもなく、アブミは浮かんでもこない。ま、この先にアブミは要らないだろうから、取り敢えずは遡行を終えてから処遇を考える、ということで先に進む。泳ぎだ、突っ張りだ、大股開きだ、相撲部屋のすり足稽古だ、でゴルジュを越えて、予想より早く終了点に辿り着く。

木漏れ日ながら、強烈な陽の光を浴びて濡れた体を温めながらの合議の末、アブミ回収に向かう。辿り着いてみれば釜の底に沈んでいる様子が見える。釜に潜って回収。やれやれ、次は温泉だ、ということになり、名湯(か?)ほったらかし温泉に「立ち寄り湯」することにする。西沢渓谷を歩く人の多さに驚きながら、「おお、これが山女子、あれが山ガール、あれは山姥」とすれ違う人を観察しつつ駐車場に戻る。ま、彼女達から見れば我々は「土木工事の人達」なのでしょうが・・。
満杯の駐車場でそそくさと着替えをして温泉に向かう。
ほったらかし温泉、抜群のロケーションです。新月の夜や満月の月の出の時刻に甲府盆地を俯瞰しながら、マッタリしたい温泉です。
このあと、中央道の渋滞にはまりながらも夕刻前には八王子に到着、解散となりました。
今回は、水量の少なさに助けられて、あっさりゴルジュを抜けてしまいました。
水量が少ない時なら前泊不要で東京発日帰りは可能でしょう。しかし、上流の集水面積を考えると、降水後はひどく険悪なゴルジュに変貌しそうです。
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