- 山行記録
メンバー 平川、清野、寺本、野口、古屋
鶏冠の計画だったけれど、雨が強かったので事前に水無本谷に変更。
クルマで戸沢出会まで入り、あいにく天気がよくなかったけど、せっかくだから登ってゆこうということに。ゆっくり登っていったこともあり、林道で相談。上まで登るのは時間的に無理ということで、沖の源次郎を上り下りしておしまい。
そのまま下って駐車場着が3時頃。温泉でも入ろうということになり、小笠原さんが知っている渋沢の駅の近くの立派な立ち寄り温泉(改造中)へ寄ったのち、渋沢で早めに反省会(ここが核心)。
相当乗越組が出たはず。煉瓦亭となりの居酒屋から煉瓦亭へとハシゴする。古屋、清野、平川乗越で終了。
メンバー;中山(CL)古屋(SL)橋本(記録)寺本
中山さんの誘いを得て、今年2回目の沢登りです。
沢靴をソール張替えに出してしまったので、参加できるか?と心配しましたが、予想以上に仕上がりが早く戻ってきてホッとしました。
朝、08:30に当直勤務明けの古屋さんを拾い、電車でこちらに向かった寺本さんと中山さんとJR松田駅(地元ではショウセン駅という)で09:00に合流。
そのまま真っ直ぐに玄倉へ走り、小割沢橋を過ぎてすぐの弥七沢入口に到着したのが09:35。
身支度を整えて、なお且つまだ重い私のバッグに不思議がられながら、10:00に入渓となりました。
予定ルートは弥七沢の左股を詰めて稜線に上がり、それを小杉山方向に移動して小割沢の頭から沢つたいに下降してくるルートです。
入口から、経験不足の私には程よい間隔で滝が現れ、ちょっと高さが感じられるものには中山さんが先行してくれてテンポよく登っていきます。
途中、寺本さんが確認する地図とコンパスを横から見ながら、使い方を勉強したりしつつ、皆さんの好意で先頭を歩かせてもらい、気分良く進むこと80分。“おそらく二股の手前辺りまで来ただろう“という所で軽い休憩を取ります。
「さっき、ちっちゃなケルンがあったよねー」という話が出たものの、“ここではまだ標高からいっても早いだろうという感じから、「とりあえずもう少し進んでみよう」ということで、遡行再開。二俣との見当がつく場所にぶつかり、それを左俣に進行しました。
そこら辺から水流はしだいに無くなり徐々に源頭の様相?となってきましたが、ここからがキツかった!!
稜線に出るため谷あいを詰めるだけ詰めてしまったものの、岩肌はザレており、上にも下にも動けなくなってしまったため、近くにいた古屋さんに「先に横のルートを見つけて上に出ている中山さんに合流したら、ザイルを持ってきて。」とお願いして、待つことにしました。
古屋さんが脅かしたハチが周りをうろつくのに怯えながら伏せていると、中山さんが上制動の降下で来てくれて正解ルートに導いてくれました。
稜線上には管理道らしきものがあり、ホッとしたところで13:05休憩。20分ほど過ごしてから、小割り沢の頭を目指して出発です。
標高を確認しつつ、それらしい鞍部に立ち木テープの標と、降り口の踏み跡を見つけて下降開始です。
この沢筋では岩肌が滑りやすく、かなり高度感のある棚が次々と出てきたため、懸垂下降の連続という感じで、短時間で一気に高度を下げて15:10、水流のある本流まで到着しました。
・・と、そこで中山さんが言ったのが「あっ、さっき通ったところだ!」。
おまけに、横には先ほど見た小さなケルンがありました・・・。どうやら左俣だと思っていたのは中俣で、小割沢のつもりでいたのは左俣だったのです。
笑いながら、16:20車に到着。
今回予定ルートとは違いましたが、結果的には登攀はやさしめで、下降は懸垂降下が多く必要なルートとなったことで、私にとっては良い経験になったと思っています。
帰りは、古屋さんと私は急な用が出来てしまったため、寺本さんと中山さんを新松田駅近くの焼き鳥屋“やきやき”に送り届けて解散となりました。
詰めの場所でのレスキューありがとうございました。
次もまた、地元の民が知る店へ行きましょう。
今年の山菜山行は福島。甲子温泉近くの一里滝沢は山菜も豊富ですが、水も雪渓も藪こぎも雨も雷も豊富で、とにかく盛りだくさんの山行となりました。
メンバー CL西舘・SL門脇・西舘章子(食)・清野・山本(記録)
6/3 23:00 東北本線久喜駅集合.清野車にて甲子温泉を目指す.途中道の駅にてビバーク。
6/4 甲子温泉大黒屋駐車場に車を停めて沢支度をする.天候は今ひとつ。大黒屋の敷地を通り抜け、7:45 入渓。 まずは堰堤を二つ越える。思ったより水が多い。 8:15一里滝沢出合い。どちらかと言うと平凡な沢で、たいした滝は無いものの、岩がボロボロで結構おっかない。天気はすっかり快復し、日が差して暑いくらいになってきた。山菜取りと言うものは、沢中ばかり歩いてはダメな訳で、山菜が採れそうな斜面に目を凝らして歩かなければいけないのだ・・・いつの間にか門脇さんの姿が見えないと思ったら、沢沿いの急斜面でウドを採っている。それが結構急な斜面で、草付き・泥壁テクニックが無いと山菜取りも出来ない難しい。皆で登って行って袋一杯のウドを収穫。その後も道々ウルイ・シドケ・ふきのとう等等採取。
結構雪渓が残っていて、「雪渓歩きの練習にもなる」などと思っていたら、練習どころかザイルを出す羽目に。門脇・清野・山本で4ピッチ程ザイルを出して雪渓を登ったものの、それ以上の登行は難しく、右手の尾根に取り付き1時間ほどの藪こぎで、14:00須立山北東の支尾根に出る。
石楠花が満開だ。つつじ、桜、辛夷の花が同時に咲いていて目を楽しませてくれる。が、支尾根に出たものの獣道も踏み跡もない。ここからは意を決し、低木の藪に突っ込む。
雨は降るし、雷は鳴るはで全身ずぶ濡れ。標高が低いので這い松はないものの、かなりしつこい石楠花に悩まされる事2時間。16:00やっとこさ須立山北側の稜線上に出た。
沢の上部三分の一は雪に埋まっていた勘定で、下のほうで山菜を採っておいてホントに良かった。
当初の予定では、稜線を越えてヨロイ沢を下りながら山菜を採りビバークするつもりであったが、ヨロイ沢も雪渓が残っている可能性が有るので予定変更。このまま甲子山を経て一気に下り温泉宿にしけ込むか、一風呂浴びて道の駅まで行って天麩羅パーティするか。もう気持ちはすっかり温泉モード。どちらにせよ早く下らないと宿も温泉も閉まってしまう。稜線を北に向かって坊主沼を目指して歩くが、なかなか坊主沼が現れない。そうこうする内に雨脚が強まり、急に暗くなりガスリはじめた。
登山道とは言っても、それ程整備されている訳でもなく雪渓も出てきて、先が見えない状況で道を失ってしまった。すっかり体は冷え切っており、17:00 門脇さんの一声で稜線上でのビバークが決定。平らな登山道上にタープを張り、隙間をツェルトで塞いで何とか潜り込む。
ガソリンコンロに火を点けて5人で一つのツェルトをかぶる。雪を取って来てお湯を沸かし暖を取る。少し落ち着いた所で、酒を呑みながら皆でせっせと山菜の下ごしらえをする。飯を焚きチラシ寿司完成。いよいよ山菜天麩羅。揚げる端から春の香りを楽しむ。山本は山菜を揚げながら結構いい気分に浸っており・・・油揚げと山菜たっぷりの味噌汁が体に染みる。しかし、狭いツェルトの中なので腰が痛いー。
8時過ぎには皆シュラフに潜り込む。いきなり大鼾をかいている人がいるのはすごい。どんな状況でも飯を炊き、酒を呑み、ガーガー寝てしまう。これも大切な技術なのだろう。楽しいけれど結構ハードなビバークとなった。夜中も雷がなり、時たま雨脚が強くなり、風も出てきたが結構快適に眠れた。
6/5 朝、皆シュラフに足を入れたままでお湯を沸かし飯の支度。ウドの金平・シドケのお浸し・ウルイの味噌汁・ウインナーのソテー・炙り叉焼で朝酒。ご飯の後は、なんと二度寝!
タープを撤収する頃に雨も上がり、ゴミの焚き火で暖を取り、9:18出発。雪の残った道を20分ほど歩くと、幻想的な雰囲気の坊主沼と避難小屋が現れた。こぎれいな小屋で中には囲炉裏が切って有り、薪まであった。いやー、ここまで来ていれば快適な夜だったのにネー。まあ、後からなら、何とでも言える訳であり・・・・。
10:20甲子山山頂。甲子温泉へと下って行くと、消防団・消防署そのうち警察官の集団が次々と登ってきた。地元山岳関係者と白川警察・消防の合同訓練だとかで、訓練と称するハイキングの後は甲子温泉でおだを上げるらしい。12:00甲子温泉着。温泉で汗を流し、ビールで乾杯。生き返るネー。残った山菜を皆で分けて新聞紙に包みお土産に。今日の反省会は、なんと柏。いつも車を出してくれる清野さんは、反省会に参加できないので、今日は皆が柏まで付き合って18:00頃から呑み始める。
なかなか厳しい事も有ったが、焚き火が出来なかった事を除けば、素晴らしい山菜山行だった。西舘夫妻は如何だっただろうか?ああいう状況でのビバークは快適とはいえないが、ある種の技術と経験があると、意外と楽しめるものだ。
今回の山行では、持って行って使わなかった道具は、救急医薬品だけだった。と言うわけで、厳しく、楽しく、そして美味しい山行でした。
下流の渓相はこんな感じです。
急斜面で探しているのは、ウド。
ウルイも手に入れます。
ところが上流ではこんな雪渓トラバースが続いて……。
背丈を超える藪こぎが数時間。
雷雨に稜線上でビバーク。
でもテントの中は大宴会。夜は天ぷら、朝もきんぴらやみそ汁でいただきました。苦労した甲斐あって、朝寝朝酒朝湯付きの山菜山行でした。
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メンバー 古屋(CL・記録) 野口
残雪の残る甲斐駒ケ岳に行ってきました。以前からその雄大な山容に登ってみたいと思い、昇るなら標高差2200メートルの黒戸尾根と考えていました。さすがに登りがいのあるコースでしたが、まだシーズン前ということで静かでゆったりとした山旅ができました。
5/27 21:30野口さんと小田急線新松田駅待ち合わせ。休憩、買い物を済ませ00:30
尾白川渓谷駐車場到着。 車中仮眠
5/28 5:00起床 天候は薄曇り 食事、着替えを済ませ6:00出発 今日は7丈小屋泊予定、あせらずのんびり歩き始めた。5分ほど歩くと竹字駒ケ岳神社、安全登山を祈願しつつ(心の中で)尾白川にかかる橋を渡ると登山道。ここから横手口白州口分岐までは鬱蒼とした樹林帯の登山道をジグザグに行く。このあたりの登山道は落ち葉が堆積していてそれがクッションになり歩きやすい。標高をかせぐにつれ右手側に谷を挟み花崗岩が目立つ日向山の頂上が見え隠れする。8:20一体が笹原の分岐着 すでに2時間半歩いているがまだまだ先は長い。ここからが本番、八丁登りといわれる急登が始まる。
天気は時折日は差すが大体曇りで風も冷たく感じるようになってきた。途中何度か休憩するが汗で濡れた体がすぐに冷え寒くなる。
樹林が広葉樹から針葉樹へと変わり、高山らしくなって前方に岩場が見えてきた。刃渡りである。ここは両脇がスパッとキレ落ちているが鎖がついているのでそれほど危険だとは感じなかったが油断大敵、慎重に通過する。付近に咲いていたミツバツツジがとてもきれいだった。
刃渡りを過ぎると再び樹林に入り、梯子とクサリ場が現れ、右手側は谷底まで落ちているのでここも慎重に。10:20刀利天狗前で休憩10:30 五合目を目指し歩き始める
と初めての下山者とすれ違う。話を聞くと七合目から上は残雪が多く早朝はアイゼンが必要かもしれないとのこと。黒戸山を巻くこの付近の道は比較的傾斜もなくほどなく廃屋化した五合目小屋着。ゆっくり昼食をとり12:00出発、五合目鞍部へ一旦下る。天候は相変わらず曇、本来ならこの辺りで姿を現す甲斐駒の山容は伺えない。
ここから七合目までは鎖や梯子の連続で中でも屏風岩の見上げるほどの梯子は緊張した。梯子はかなりの数が新しいものに架け替えられているが、一歩まちがえれば谷底まで落ちてしまうような箇所がいくつかある。一時間ほど歩くと突然目の前に七丈小屋が現れた。
丁度13:00 山頂を目指すことも十分可能であったが、予定どおり今日はここまで。外でペンキ塗りをしている小屋の主人に本日の泊まりをつげ小屋に入る。コーヒーをごちそうになりゆったりとした時間を過ごす。荷物を整理しビールを注文しようとすると主人が「後でちょっと手伝ってくれたらビール呑み放題にするから待ってて」と。しばらくして登ってきた3人とFRP製のトイレ用タンクを数メートル移動しただけで仕事はおしまい。
なんとラッキーなことか!缶ビール5本をごちそうになる(エビス黒ビール一本600円也) 気持ちよく昼寝して、夕食、寝付けに持参したワインを空け7:30就寝 ZZZZZZ
5/29 4:00起床予定だったが3:30に目覚める、外はまだ暗いが外に出て天気を伺う。山腹にヘッ電がチラホラ、テント泊の人がもう登り始めているようだ。なんとなくあせり、野口さんを起こし朝食準備、いらないものをデポし4:45出発した。天候は相変わらず曇だが、時折霧が晴れる。テント場を横目に進むと直ぐに斜面一杯の雪で、早朝のためかなり凍っている。ふみ跡をたどり、時折キックステップを交えながら進む。アイゼンの使用も考え始めた頃、森林限界を越えハイマツが現れ雪も少なくなり、ほどなく鳥居のある八合目御来迎場に到着。(5:35)石でできた鳥居は倒れていた。この辺りは霧が晴れており、ここで初めて甲斐駒が姿を現わし、左手には鳳凰三山、地蔵岳のオベリスクがはっきり見え、早川尾根越しに北岳の姿も確認できた。右手側はいまだ霧に覆われているが、本来なら鋸岳が見えるのだろうか。
ここから山頂までにいやらしいトラバース箇所が2つあり滑ったら完全にヤバい場所であった。鎖の連続する急登を足早に進むと左手に深い谷を挟んで甲斐駒の形を特徴付けている摩利支天が近づいてくる。先程より霧が濃くなってきており、山頂の視界が心配だったが、6:50山頂到着、北岳方面はガスってしまったが仙丈岳のカールははっきり見えた。カールにはまだ雪がたっぷり残っていた。交互に記念撮影し小休止。7:30他に誰もいない山頂を後にし、小屋に向う。雪は朝方よりだいぶ溶け始めており歩きやすくなっていたが途中何度かコケた。テント場に5張りあったテントは1張り。途中すれちがったパーティーは一組。他は下山してしまったんだろうか?8:40小屋着。一息入れ、荷物を回収し9:30下山開始。長い下山が心配されたがなかなかのハイペースで13時を少し回った頃駐車場に着いた。帰りは韮崎インター手前の店でラーメンを食べるが(もちろん運転のためアルコール抜きです)唐辛子を入れすぎ別の食べ物になり大汗をかきながら食べるが、これが今回一番辛かった。久しぶりの普通の山行で身も心もリフレッシュ!岩場あり、雪あり、ハシゴあり、そして歩くという基本的な部分を再確認できた充実した内容の山行であった(と思う)。
追記 デジカメが不調で数枚しか写真とれず。