-
日程:2009年7月10日(金)
山域:奥秩父 笛吹川東沢 東のナメ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:中山(CL)、木村(記録)
記録1(木村編)
6:00駐車場?8:15東のナメ沢出合?12:40大滝上?15:30鶏冠尾根?18:00駐車場
数年前、釜の沢を遡行した時から気になっていた東のナメ沢に中山さんと行くことになった。東のナメ沢出合に着くと巨大なナメ滝が出現、すごい迫力である。一応クライミングシューズも持ってきたが下部は濡れているのでアクアステルスの沢靴でそのまま行くことにする。
大滝1段目は水流の右を行くことが多いようだが、左のほうが登りやすそうなので途中から左へ移動しどんどん登っていく。登るほどに段々と傾斜はきつくなるが、細かく手と足を拾っていけばグイグイと登っていける。通常は2段目からロープを出すようだが最初のピッチは気付かずそのまま登る。バンド状のところに残置支点があったのでそこでロープを出す。1ピッチ目は木村が取付く。最初の5?6mはラクに登れるが、ボルトとリングの支点から先に手が出ない。手も足もないのっぺりとした壁で数mは完全にフリクションのみで登らなければならい。ボルトに乗ると数m上のボルトが抜けた穴に手が届きそうだが私の身長では無理である。2・3歩いったとしてもその上に支点がみあたらない。どうにも踏ん切りがつかず選手交代、中山さんに代わってもらう。中山さんはボルトの抜けた穴にハンマーを引っ掛けていこうとするが、こちらも一歩が出ず降参。諦めてバンドから左上するクラック沿いのルートを中山さんリードで取付く。所々に残置ハーケンがあるので、こちらのルートも間違ってはいないようだ。等間隔に支点がないので最後はかなりランナウトして50mいっぱいのところで終了。途中雨がパラついてきたがすぐに止んだのでそのまま遡行を続ける。次のピッチは木村リードで大滝2段目上部の緩いスラブを左壁沿いにトラバースした。このピッチには残置支点はほとんど見つからず、ロープが50m伸びた所でハーケンを打ちビレイした。続いてビレイ点から左壁を登り樹林帯を巻こうと中山さんがリードする。25mくらいまでは立木等を利用して順調に登っていたが、ある所でまたスラブが出てきて巻くのは無理ということで戻ってきた。前方にある3段目の滝は越えられそうにないと考え、トラバースした緩いスラブを引返して樹林帯に入ることにする。上りはなんて事なかったが緩いスラブを下るのはかなり怖い。壁伝いを慎重に降りていく。30mも戻ると左の樹林帯に逃げられそうな場所があったのでそこから高巻きに入る。2ピッチ程樹林帯にロープを伸ばすと踏み跡らしきものがみえてきたのでロープをしまった。踏み跡をどんどん進んでいくと大滝上の落口に素直に出た。3段目と4段目を一緒に高巻いてしまったのは残念だが、ここまで4時間もかかっていたので一安心する。後で調べたら2段目上部の緩いスラブをそのまま進めば3段目滝の直下に出るので、そのまま滝を直登しても良かったようだ。
続く15m・20mの滝は左右に巻き、木々の鬱蒼とした沢中へと進んでいく。ここから上はあまりお薦めできない渓相となる。滝はコケでぬめっているのでツルツルに滑るし、あちこちに倒木があり気持ちの良い遡行とは言い難い状況になる。大滝越えですっかり登攀意欲をなくしていたので、ほとんどの滝を巻いていく。沢の水が涸れる直前で水の補給をした。天気は曇りだが、ものすごく汗をかいており水を2ℓも飲んでしまった。
最後のツメは草付ルンゼから左の尾根に入り石楠花の藪を少し行くと鶏冠尾根の登山道に出た。暗くなる前に鶏冠尾根を下りたいので直ぐに出発する。岩峰で懸垂したのは1回のみ。残置ロープや巻き道などが設置されておりあまりロープを出さずに降りられるようになっていた。途中、一箇所崩落現場がありそこの通過は注意したほうが良い。明るいうちに鶏冠谷出合に到着し、ホッと一息つく。駐車場に着いたのは18時で、今日も12時間行動になってしまった。
今回難しいところはすべて中山さんに任せてしまった、本当に感謝します。もっと岩場のルートファインディングの目を養わなければと思った。フリクションだけの世界には尻込みしてしまったが、300mもある大滝を登るのは実に爽快。今回登れなかったルートをいつかまた登ってみたいと思った。
記録2(中山編)
前夜両角宅に集合しジムニ?を借り受けキムコの運転でMSCの定宿となりつつある道の駅「三富」にて入山前夜祭をささやかにした後24時前には就寝。
曇り時々雨 朝食後西沢渓谷駐車場に移動し身支度後出発6:00、夏冬を通して通い慣れた登山道から河原歩きで「東のナメ沢」出合に到着、天気も徐々に回復し見上げる大滝も乾きつつある、下部は流れの右をフリ?で登り傾斜が増してきた辺りに残置のあるテラスでロ?プを付けキムコが直上ル?トをリ?ドするが残置が途切れ敗退、中山が左上しル?トに乗るこの上でル-トを失い上に登り過ぎ懸垂を交え中段上テラスまで戻り右岸のスラブに囲まれたブッシュ帯を3ピッチ登り樹林帯をトラバ?スして大滝上に降りる。
大滝より上は今までの快適な登攀とは打って変わってまるで修行のような登り、15時過ぎに鶏冠尾根に上がり18時に駐車場の車にたどり着き温泉入浴後、両角宅に車を返し八王子駅近くの大ハズレの中華屋で反省会をささやかに行い解散。
・大滝は乾いていれば快適、ステルス沢靴で充分
・大滝上は大変に疲れる
写1 大滝下段フリ?で登るキムコ
写2 大滝中段をリ?ドするキムコ
山域:奥秩父 笛吹川東沢 東のナメ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:中山(CL)、木村(記録)
記録1(木村編)
6:00駐車場?8:15東のナメ沢出合?12:40大滝上?15:30鶏冠尾根?18:00駐車場
数年前、釜の沢を遡行した時から気になっていた東のナメ沢に中山さんと行くことになった。東のナメ沢出合に着くと巨大なナメ滝が出現、すごい迫力である。一応クライミングシューズも持ってきたが下部は濡れているのでアクアステルスの沢靴でそのまま行くことにする。
大滝1段目は水流の右を行くことが多いようだが、左のほうが登りやすそうなので途中から左へ移動しどんどん登っていく。登るほどに段々と傾斜はきつくなるが、細かく手と足を拾っていけばグイグイと登っていける。通常は2段目からロープを出すようだが最初のピッチは気付かずそのまま登る。バンド状のところに残置支点があったのでそこでロープを出す。1ピッチ目は木村が取付く。最初の5?6mはラクに登れるが、ボルトとリングの支点から先に手が出ない。手も足もないのっぺりとした壁で数mは完全にフリクションのみで登らなければならい。ボルトに乗ると数m上のボルトが抜けた穴に手が届きそうだが私の身長では無理である。2・3歩いったとしてもその上に支点がみあたらない。どうにも踏ん切りがつかず選手交代、中山さんに代わってもらう。中山さんはボルトの抜けた穴にハンマーを引っ掛けていこうとするが、こちらも一歩が出ず降参。諦めてバンドから左上するクラック沿いのルートを中山さんリードで取付く。所々に残置ハーケンがあるので、こちらのルートも間違ってはいないようだ。等間隔に支点がないので最後はかなりランナウトして50mいっぱいのところで終了。途中雨がパラついてきたがすぐに止んだのでそのまま遡行を続ける。次のピッチは木村リードで大滝2段目上部の緩いスラブを左壁沿いにトラバースした。このピッチには残置支点はほとんど見つからず、ロープが50m伸びた所でハーケンを打ちビレイした。続いてビレイ点から左壁を登り樹林帯を巻こうと中山さんがリードする。25mくらいまでは立木等を利用して順調に登っていたが、ある所でまたスラブが出てきて巻くのは無理ということで戻ってきた。前方にある3段目の滝は越えられそうにないと考え、トラバースした緩いスラブを引返して樹林帯に入ることにする。上りはなんて事なかったが緩いスラブを下るのはかなり怖い。壁伝いを慎重に降りていく。30mも戻ると左の樹林帯に逃げられそうな場所があったのでそこから高巻きに入る。2ピッチ程樹林帯にロープを伸ばすと踏み跡らしきものがみえてきたのでロープをしまった。踏み跡をどんどん進んでいくと大滝上の落口に素直に出た。3段目と4段目を一緒に高巻いてしまったのは残念だが、ここまで4時間もかかっていたので一安心する。後で調べたら2段目上部の緩いスラブをそのまま進めば3段目滝の直下に出るので、そのまま滝を直登しても良かったようだ。
続く15m・20mの滝は左右に巻き、木々の鬱蒼とした沢中へと進んでいく。ここから上はあまりお薦めできない渓相となる。滝はコケでぬめっているのでツルツルに滑るし、あちこちに倒木があり気持ちの良い遡行とは言い難い状況になる。大滝越えですっかり登攀意欲をなくしていたので、ほとんどの滝を巻いていく。沢の水が涸れる直前で水の補給をした。天気は曇りだが、ものすごく汗をかいており水を2ℓも飲んでしまった。
最後のツメは草付ルンゼから左の尾根に入り石楠花の藪を少し行くと鶏冠尾根の登山道に出た。暗くなる前に鶏冠尾根を下りたいので直ぐに出発する。岩峰で懸垂したのは1回のみ。残置ロープや巻き道などが設置されておりあまりロープを出さずに降りられるようになっていた。途中、一箇所崩落現場がありそこの通過は注意したほうが良い。明るいうちに鶏冠谷出合に到着し、ホッと一息つく。駐車場に着いたのは18時で、今日も12時間行動になってしまった。
今回難しいところはすべて中山さんに任せてしまった、本当に感謝します。もっと岩場のルートファインディングの目を養わなければと思った。フリクションだけの世界には尻込みしてしまったが、300mもある大滝を登るのは実に爽快。今回登れなかったルートをいつかまた登ってみたいと思った。
記録2(中山編)
前夜両角宅に集合しジムニ?を借り受けキムコの運転でMSCの定宿となりつつある道の駅「三富」にて入山前夜祭をささやかにした後24時前には就寝。
曇り時々雨 朝食後西沢渓谷駐車場に移動し身支度後出発6:00、夏冬を通して通い慣れた登山道から河原歩きで「東のナメ沢」出合に到着、天気も徐々に回復し見上げる大滝も乾きつつある、下部は流れの右をフリ?で登り傾斜が増してきた辺りに残置のあるテラスでロ?プを付けキムコが直上ル?トをリ?ドするが残置が途切れ敗退、中山が左上しル?トに乗るこの上でル-トを失い上に登り過ぎ懸垂を交え中段上テラスまで戻り右岸のスラブに囲まれたブッシュ帯を3ピッチ登り樹林帯をトラバ?スして大滝上に降りる。
大滝より上は今までの快適な登攀とは打って変わってまるで修行のような登り、15時過ぎに鶏冠尾根に上がり18時に駐車場の車にたどり着き温泉入浴後、両角宅に車を返し八王子駅近くの大ハズレの中華屋で反省会をささやかに行い解散。
・大滝は乾いていれば快適、ステルス沢靴で充分
・大滝上は大変に疲れる
写1 大滝下段フリ?で登るキムコ
写2 大滝中段をリ?ドするキムコ
日程:2009年7月5日(日)
山域:丹沢 小川谷廊下
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:小林(CL)、清野(SL)白川、新屋(記録)、大浦
記録:
8:00 新松田駅集合
9:00 入渓点 着
9:10 遡行開始
9:19 チョックストーン
10:16 滑り台(大岩)
11:05 撤退開始
14:20 駐車場着
天気、曇りごくたまに日差し。
8時に新松田で集合の後、大浦車で小川谷へ。今回は新屋は久しぶりのバイク参加。ほとんど乗ってない割には快調である。
入渓地点まで車で入れたので、楽チンだった。
最初の巨大なチョックストーンは流木を伝って右から越える。いきなりずぶ濡れである。
僕は小川谷は初めてだったが、いろんな記録を読むと、昔に比べて釜が埋まっていると書いてあるが、そのせいか前半までは泳ぐところはほとんどなかった。
たんたんと中間地点の大岩まで来た。
大岩の下には男女のペアがいて
「いつもだと左の方に残置ロープがあるんだけど、自分らの前に登ったやつが垂らすのを忘れて行ったんだよね」と言って、引き返すかどうか思案中だった。
(写真)滑り台の奥で、清野さんがあるはずのお助けロープを探している。小林さんもここまでは全く普通である。
そして、この後、小林さんの右足に異変が起きた。
ふくらはぎの肉離れだった。前回よりは多少軽めということだったが、前進するのは無理と言うことでここから引き返すことを決定する。撤退の前になんとなくこの大岩だけはクリアーしときたいという、みんなの暗黙の了解で、突破方法を探る。
右の滝の下をくぐるという方法もありそうだったが、清野さんいわく、「水に飛ばされるよ」ということであえなく却下。そのまま登ってしまえという強行路線もでたが、岩の表面が微妙に嫌らしく、取り付いても滑るばかりである。
大岩の下三分の一あたりに少し平になったところがあったので、とりあえず清野さんがささえて大浦さんを上げる。(写真、下三分の一あたりの枯れ葉のたまったところ)
続いて僕と清野さんがあがり、そこからハンマーにロープを付けて投げてみることにした。
なにかに引っ掛かってくれりゃ御の字というわけである。
何回も何回も腕が痛くなるくらい投げたがなかなかひっかからない。てっぺんの支点に結んであるロープは見えるので、そこを目がけて投げるのだが
何度やっても駄目である。我々は引き返すつもりなので、いい加減諦めて止めてもいいのだが、なぜか飽きずに投げ続けた。
執念というものは恐ろしいもんである。
目標とした支点から大きく左に外れた1投が岩の間を落ちてきたとき、なんと残置ロープも一緒にするすると道づれにして垂れ下がってきたではないか。
全員、ヤッホーである。
とりあえず小林さん以外、それを伝って大岩の上に立つことができた。
一番喜んだのは、後ろで見ていた男女ペアだったと思う。
そこから撤退が始まった。同時に救助訓練である。
手頃な流木を杖代わりにした小林さんに交替で肩を貸しあい、少しずつ下っていく。
登るときには気にも留めなかった小さな滝が、意外と困難をきたす。
清野さんの指示で、最初に僕が下り、そのあと清野さんがボディビレイして小林さんを吊り下げて降ろすことの繰り返しである。
降ろし終わった後、僕と小林さんは先行して、大浦さんはロープ処理、白川さんは細かいところのフォローと、それぞれが役割を果たしながら下っていく。
====================================================================================
(本人談)
滝下りでは、小林からみるとクライムダウン(確保の清野さんから見ると、おそ
らく荷下げ)を5回以上して頂きました。
懸垂下降も3度ほどでした、こちらは怖かったです。(片足・片手しか使えない!
為、一度は水の中で宙ぶらりんになってしまいました。)
==============================================================================
(確かに、片足での懸垂下降は大変だったでしょうね。)
登り一時間の距離が帰りは3時間かかったが、今回は清野さんの指示でかなりスピーディーに事がはこんだと思う。一つ一つの段差に臨機応変にロープを繰り出す技は流石だと思った。
今回の山行は小林さんの負傷という残念な結果となったが、他のものにとっては実際の救助訓練となり、得るものも大きかった。
山域:丹沢 小川谷廊下
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:小林(CL)、清野(SL)白川、新屋(記録)、大浦
記録:
8:00 新松田駅集合
9:00 入渓点 着
9:10 遡行開始
9:19 チョックストーン
10:16 滑り台(大岩)
11:05 撤退開始
14:20 駐車場着
天気、曇りごくたまに日差し。
8時に新松田で集合の後、大浦車で小川谷へ。今回は新屋は久しぶりのバイク参加。ほとんど乗ってない割には快調である。
入渓地点まで車で入れたので、楽チンだった。
最初の巨大なチョックストーンは流木を伝って右から越える。いきなりずぶ濡れである。
僕は小川谷は初めてだったが、いろんな記録を読むと、昔に比べて釜が埋まっていると書いてあるが、そのせいか前半までは泳ぐところはほとんどなかった。
たんたんと中間地点の大岩まで来た。
大岩の下には男女のペアがいて
「いつもだと左の方に残置ロープがあるんだけど、自分らの前に登ったやつが垂らすのを忘れて行ったんだよね」と言って、引き返すかどうか思案中だった。
(写真)滑り台の奥で、清野さんがあるはずのお助けロープを探している。小林さんもここまでは全く普通である。
そして、この後、小林さんの右足に異変が起きた。
ふくらはぎの肉離れだった。前回よりは多少軽めということだったが、前進するのは無理と言うことでここから引き返すことを決定する。撤退の前になんとなくこの大岩だけはクリアーしときたいという、みんなの暗黙の了解で、突破方法を探る。
右の滝の下をくぐるという方法もありそうだったが、清野さんいわく、「水に飛ばされるよ」ということであえなく却下。そのまま登ってしまえという強行路線もでたが、岩の表面が微妙に嫌らしく、取り付いても滑るばかりである。
大岩の下三分の一あたりに少し平になったところがあったので、とりあえず清野さんがささえて大浦さんを上げる。(写真、下三分の一あたりの枯れ葉のたまったところ)
続いて僕と清野さんがあがり、そこからハンマーにロープを付けて投げてみることにした。
なにかに引っ掛かってくれりゃ御の字というわけである。
何回も何回も腕が痛くなるくらい投げたがなかなかひっかからない。てっぺんの支点に結んであるロープは見えるので、そこを目がけて投げるのだが
何度やっても駄目である。我々は引き返すつもりなので、いい加減諦めて止めてもいいのだが、なぜか飽きずに投げ続けた。
執念というものは恐ろしいもんである。
目標とした支点から大きく左に外れた1投が岩の間を落ちてきたとき、なんと残置ロープも一緒にするすると道づれにして垂れ下がってきたではないか。
全員、ヤッホーである。
とりあえず小林さん以外、それを伝って大岩の上に立つことができた。
一番喜んだのは、後ろで見ていた男女ペアだったと思う。
そこから撤退が始まった。同時に救助訓練である。
手頃な流木を杖代わりにした小林さんに交替で肩を貸しあい、少しずつ下っていく。
登るときには気にも留めなかった小さな滝が、意外と困難をきたす。
清野さんの指示で、最初に僕が下り、そのあと清野さんがボディビレイして小林さんを吊り下げて降ろすことの繰り返しである。
降ろし終わった後、僕と小林さんは先行して、大浦さんはロープ処理、白川さんは細かいところのフォローと、それぞれが役割を果たしながら下っていく。
====================================================================================
(本人談)
滝下りでは、小林からみるとクライムダウン(確保の清野さんから見ると、おそ
らく荷下げ)を5回以上して頂きました。
懸垂下降も3度ほどでした、こちらは怖かったです。(片足・片手しか使えない!
為、一度は水の中で宙ぶらりんになってしまいました。)
==============================================================================
(確かに、片足での懸垂下降は大変だったでしょうね。)
登り一時間の距離が帰りは3時間かかったが、今回は清野さんの指示でかなりスピーディーに事がはこんだと思う。一つ一つの段差に臨機応変にロープを繰り出す技は流石だと思った。
今回の山行は小林さんの負傷という残念な結果となったが、他のものにとっては実際の救助訓練となり、得るものも大きかった。
日程:平成 21年7月3日(金)夜発? 7月4日(土)
山域:奥秩父 久渡沢支流 ナメラ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割: CL 山本 SL 平川 装備 須藤
記録:
金曜の夜、21時に立川駅集合した時には既に雨が降っており、定宿『みとみ』に向かう車中では既に転進先の相談をする有様であった。この記録のタイトルは『ナメラ沢』であるが、本来は豆焼沢へ1泊の遡行を予定しての入山である。みとみで酒を飲みながら翌日が雨天であれば日帰りのナメラ沢に決めたのであった。
翌朝はお約束通りの雨。半分以上の荷物を車にデポして雁坂トンネル入り口の駐車場に移動する。ナメラ沢は約10年前に出合いが分からず、2度も撤退した苦い経験がある沢だ。紛らわしい(間違った沢名が付いている)橋には当時私と同じ間違いを繰り返した沢屋が立てたと思われる標識がある。登山道を少し歩いてから沢床に降り、沢を少し下って出合う二俣を上り返せばナメラ沢は直ぐそこだ。ナメラ沢は悪場の無い易しい沢だが岩が良く滑って若干緊張する。私だけがフェルトの沢靴を履いているが、2名のステルスに比べれば幾らか有利のようである。途中の20mのナメ滝では須藤さんがスライディングしてヒヤっとした。しかし良かったのはここまで。10年前の記憶にあったきれいなナメの連続するこの沢は、倒木だらけの沢に変貌してしまっていた。倒れている木の様子からして今年の雪の影響かと思われた。12時に稜線に出たが、ここまで雨には降られず、時折日差しさえ覗いている。休みながら『豆焼きは十分に行けたな』などと話すが、まあ、こんな事もあるだろう。
雁坂峠でまた大休止し峠沢沿いの登山道を通って、今朝のナメラ沢下降点に7時間ぶりに帰ってきた。駐車場に付く頃には明日の晴天が約束されるような空模様になっていた。
何時もの白龍閣で汗を流して帰路についた。
山域:奥秩父 久渡沢支流 ナメラ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割: CL 山本 SL 平川 装備 須藤
記録:
金曜の夜、21時に立川駅集合した時には既に雨が降っており、定宿『みとみ』に向かう車中では既に転進先の相談をする有様であった。この記録のタイトルは『ナメラ沢』であるが、本来は豆焼沢へ1泊の遡行を予定しての入山である。みとみで酒を飲みながら翌日が雨天であれば日帰りのナメラ沢に決めたのであった。
翌朝はお約束通りの雨。半分以上の荷物を車にデポして雁坂トンネル入り口の駐車場に移動する。ナメラ沢は約10年前に出合いが分からず、2度も撤退した苦い経験がある沢だ。紛らわしい(間違った沢名が付いている)橋には当時私と同じ間違いを繰り返した沢屋が立てたと思われる標識がある。登山道を少し歩いてから沢床に降り、沢を少し下って出合う二俣を上り返せばナメラ沢は直ぐそこだ。ナメラ沢は悪場の無い易しい沢だが岩が良く滑って若干緊張する。私だけがフェルトの沢靴を履いているが、2名のステルスに比べれば幾らか有利のようである。途中の20mのナメ滝では須藤さんがスライディングしてヒヤっとした。しかし良かったのはここまで。10年前の記憶にあったきれいなナメの連続するこの沢は、倒木だらけの沢に変貌してしまっていた。倒れている木の様子からして今年の雪の影響かと思われた。12時に稜線に出たが、ここまで雨には降られず、時折日差しさえ覗いている。休みながら『豆焼きは十分に行けたな』などと話すが、まあ、こんな事もあるだろう。
雁坂峠でまた大休止し峠沢沿いの登山道を通って、今朝のナメラ沢下降点に7時間ぶりに帰ってきた。駐車場に付く頃には明日の晴天が約束されるような空模様になっていた。
何時もの白龍閣で汗を流して帰路についた。
日程:2009年6月30日(火)
山域:箱根屋沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:古屋(CL)、寺本、木村(記録)
記録:
天気が良ければ奥秩父の東のナメ沢を計画していたのだが生憎の雨で中止、代わりに小雨でも行けそうな箱根屋沢へ行く事になった。 新松田駅に集合し古屋さんの車で出発。東京ではザンザン降りだったのに、こちらでは雨は降っていない。箱根屋沢は車を停めた場所からすぐ入渓できるのでとても便利だ。堰堤をいくつか越えると最初の滝3段20mが現れる。念のためロープを出して木村リードで登る。難しいところはない。石積みを越えると逆層気味の5m滝、これは寺さんリードで登る。続いて12mの滝は古屋さんリード、上部のクラックがなかなか面白い。その先3段20m逆くの字の滝も古屋さんリードでシャワーを浴びながら楽しくのぼる。さらに進むと2段20mの滝、一見取付きやすそうだが登ってみるとツルツルでかなり悪いようだ。古屋・寺本氏はロープで確保しながら突破し、木村は右から高巻く。
ようやくお目当ての15m人工登攀の滝に到着したようだ。水流の右壁、岩の割れ目にハーケンが連打されている。うーん、これを登るのか?。アブミはまったく初めてなので少し気後れする。3人それぞれ2セットづつ持ってきたので合計6つのアブミがある。リードで行く古屋さんが4つ携えていく。初めてのアブミリードとは思えない足捌きで軽快に登っていく。ヌンチャクとアブミの関係を間違えないようにするのが大変そうだ。残置ハーケンはかなりたくさん打ってあるので、自分の使いやすい高さのものを選んでいる。最後滝の落ち口、アブミから岩へと乗り換える所が難しそうだ。古屋氏完登、所用時間30分くらいか。続いて木村がいくことに。念のためアブミ2つでは心もとないので4つ持っていく。アブミルートを中間で登るのは思っていた以上に面倒なことが分かった。アブミの架け替えと支点の通過を順番に繰返し、常にアブミとロープ・支点の位置関係を間違えないようにしないと変なところで引っ掛かってしまう。案の定何度もロープが引っ掛かって、ついにはアブミを一つ回収できず残置してしまった。寺さんゴメン。しかもアブミの3段目に乗るのが怖いので3つのアブミを駆使してなんとか滝の上に到達。所要時間40分以上。あんな所に40分もいたなんてビックリですな。最後は寺さん、やはり落ち口の一歩がキワドイと言ってました。所用時間15分。登れるとは思ってなかったのでそれなりに満足して人工登攀を終える。
アブミで遊んでいるうちにすっかり空が暗くなってしまった。その先にもさらにアブミで登れそうな滝が出てきた。古屋氏はかなり登りたそうだったが、寺本・木村はもうお腹いっぱいと巻きに入る。最後はガレを詰めて右側の尾根に取付くと、ほどなく踏み跡らしきものを発見。非常に明瞭な仕事道を下山し1時間ほどで車を置いた場所に戻ることができた。
箱根屋沢はアブミを抜きにしても次々と登れる滝が出てきて飽きのこない楽しい沢である。アプローチも短いしオススメの一本です。
山域:箱根屋沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:古屋(CL)、寺本、木村(記録)
記録:
天気が良ければ奥秩父の東のナメ沢を計画していたのだが生憎の雨で中止、代わりに小雨でも行けそうな箱根屋沢へ行く事になった。 新松田駅に集合し古屋さんの車で出発。東京ではザンザン降りだったのに、こちらでは雨は降っていない。箱根屋沢は車を停めた場所からすぐ入渓できるのでとても便利だ。堰堤をいくつか越えると最初の滝3段20mが現れる。念のためロープを出して木村リードで登る。難しいところはない。石積みを越えると逆層気味の5m滝、これは寺さんリードで登る。続いて12mの滝は古屋さんリード、上部のクラックがなかなか面白い。その先3段20m逆くの字の滝も古屋さんリードでシャワーを浴びながら楽しくのぼる。さらに進むと2段20mの滝、一見取付きやすそうだが登ってみるとツルツルでかなり悪いようだ。古屋・寺本氏はロープで確保しながら突破し、木村は右から高巻く。
ようやくお目当ての15m人工登攀の滝に到着したようだ。水流の右壁、岩の割れ目にハーケンが連打されている。うーん、これを登るのか?。アブミはまったく初めてなので少し気後れする。3人それぞれ2セットづつ持ってきたので合計6つのアブミがある。リードで行く古屋さんが4つ携えていく。初めてのアブミリードとは思えない足捌きで軽快に登っていく。ヌンチャクとアブミの関係を間違えないようにするのが大変そうだ。残置ハーケンはかなりたくさん打ってあるので、自分の使いやすい高さのものを選んでいる。最後滝の落ち口、アブミから岩へと乗り換える所が難しそうだ。古屋氏完登、所用時間30分くらいか。続いて木村がいくことに。念のためアブミ2つでは心もとないので4つ持っていく。アブミルートを中間で登るのは思っていた以上に面倒なことが分かった。アブミの架け替えと支点の通過を順番に繰返し、常にアブミとロープ・支点の位置関係を間違えないようにしないと変なところで引っ掛かってしまう。案の定何度もロープが引っ掛かって、ついにはアブミを一つ回収できず残置してしまった。寺さんゴメン。しかもアブミの3段目に乗るのが怖いので3つのアブミを駆使してなんとか滝の上に到達。所要時間40分以上。あんな所に40分もいたなんてビックリですな。最後は寺さん、やはり落ち口の一歩がキワドイと言ってました。所用時間15分。登れるとは思ってなかったのでそれなりに満足して人工登攀を終える。
アブミで遊んでいるうちにすっかり空が暗くなってしまった。その先にもさらにアブミで登れそうな滝が出てきた。古屋氏はかなり登りたそうだったが、寺本・木村はもうお腹いっぱいと巻きに入る。最後はガレを詰めて右側の尾根に取付くと、ほどなく踏み跡らしきものを発見。非常に明瞭な仕事道を下山し1時間ほどで車を置いた場所に戻ることができた。
箱根屋沢はアブミを抜きにしても次々と登れる滝が出てきて飽きのこない楽しい沢である。アプローチも短いしオススメの一本です。
日程:2009年6月27日(土)
山域:表丹沢/勘七ノ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:片倉(CL・記録)、大浦(SL・配車)、戸田、新屋、菅原
記録: 天気は晴れ
27日(土) 8:00 伊勢原駅南口集合、大浦車にて四十八瀬川沿いの表丹沢県民の森駐車場へ向かう。菅原さんは、菅原車にて西山林道経由で二俣へ向かう。
09:00 道路事情に詳しい大浦さんが三廻部まで裏道を通り、順調に表丹沢県民の森に着く。沢登りの身支度をして菅原さんの待つ二股へ。なお、ここまでの道は狭いが舗装され意外と走り易かった。タクシーも入っている。ただ、道なりというわけではないので、間違わないよう注意が必要である。
09:35 二俣にて菅原さんと合流したのち出発
10:35 1Fの滝を大浦さんのリードで登った後、2Fを過ぎた堰堤上で休憩する。
新屋さんはF3の釜を突っ切り難なく遡上する。他の物はセオリー通り流れの左からトラバース気味に登る。こちらの方が釜に入らない分気疲れした。
11:50 5F 大滝で昼食をとりながら戸田リードの研究をしたのち、戸田さんのモミソでのリード練習の成果を見せてもらった。片倉には、上り詰めるところが少しホールドに厳しかった。
F6を片倉は左から巻くが、新屋さんは滝の右を登る。今日は水浴びに来たようだ。
13:50 9F手前の2回目の合流の分岐で休憩をとる。
14:50 その後左からのガレ沢を二つ見たのち、三俣の真ん中の沢を登ると9F10mの涸棚と並行して水のある滝ある。それぞれ皆好きな所を通過する。その後、比較的簡単に花立山荘の裏手に出る。靴の履き替などで15分程度休憩する。その間、あまり気乗りしなくなった小草平の沢の下降をやめようと相談が始まる。ついでに、テント泊もやめようということになる。そして、菅原さんの予定のコースである鍋割山へ向かうことになる。
16:10 鍋割山荘着。片倉・新屋は山荘のホットコーヒーを頂く。有名である分美味しかった。
16::35 鍋割山荘発、
17:20 後沢乗越を左に折れて二俣に着く。
18:00 スポセンに着。スポセンでは行事があったらしく食堂一杯の講習生などで宴たけなわであった。
感想など。
今回は計画に変更があった。
まず、小草平ノ沢下りを中止したこと。次に、テント泊も取りやめた。四十八瀬川沿いはテント泊が禁止されている地域であり、滝沢園のテント場にも泊まる意気込みも無かったこともある。私については実力を過信していたようだ。一つ一つの沢を着実やろうと思う。
なお、菅原と一緒の鍋割山コースを取ったが、金冷ノ頭から大丸、小丸を通って鍋割山までのブナ林の登山道がとても清々しく見えた。また、リードの段取りなど教えてもらい、大変勉強になった。ありがとうございました。
山域:表丹沢/勘七ノ沢
山行形態:沢登り
メンバー及び役割:片倉(CL・記録)、大浦(SL・配車)、戸田、新屋、菅原
記録: 天気は晴れ
27日(土) 8:00 伊勢原駅南口集合、大浦車にて四十八瀬川沿いの表丹沢県民の森駐車場へ向かう。菅原さんは、菅原車にて西山林道経由で二俣へ向かう。
09:00 道路事情に詳しい大浦さんが三廻部まで裏道を通り、順調に表丹沢県民の森に着く。沢登りの身支度をして菅原さんの待つ二股へ。なお、ここまでの道は狭いが舗装され意外と走り易かった。タクシーも入っている。ただ、道なりというわけではないので、間違わないよう注意が必要である。
09:35 二俣にて菅原さんと合流したのち出発
10:35 1Fの滝を大浦さんのリードで登った後、2Fを過ぎた堰堤上で休憩する。
新屋さんはF3の釜を突っ切り難なく遡上する。他の物はセオリー通り流れの左からトラバース気味に登る。こちらの方が釜に入らない分気疲れした。
11:50 5F 大滝で昼食をとりながら戸田リードの研究をしたのち、戸田さんのモミソでのリード練習の成果を見せてもらった。片倉には、上り詰めるところが少しホールドに厳しかった。
F6を片倉は左から巻くが、新屋さんは滝の右を登る。今日は水浴びに来たようだ。
13:50 9F手前の2回目の合流の分岐で休憩をとる。
14:50 その後左からのガレ沢を二つ見たのち、三俣の真ん中の沢を登ると9F10mの涸棚と並行して水のある滝ある。それぞれ皆好きな所を通過する。その後、比較的簡単に花立山荘の裏手に出る。靴の履き替などで15分程度休憩する。その間、あまり気乗りしなくなった小草平の沢の下降をやめようと相談が始まる。ついでに、テント泊もやめようということになる。そして、菅原さんの予定のコースである鍋割山へ向かうことになる。
16:10 鍋割山荘着。片倉・新屋は山荘のホットコーヒーを頂く。有名である分美味しかった。
16::35 鍋割山荘発、
17:20 後沢乗越を左に折れて二俣に着く。
18:00 スポセンに着。スポセンでは行事があったらしく食堂一杯の講習生などで宴たけなわであった。
感想など。
今回は計画に変更があった。
まず、小草平ノ沢下りを中止したこと。次に、テント泊も取りやめた。四十八瀬川沿いはテント泊が禁止されている地域であり、滝沢園のテント場にも泊まる意気込みも無かったこともある。私については実力を過信していたようだ。一つ一つの沢を着実やろうと思う。
なお、菅原と一緒の鍋割山コースを取ったが、金冷ノ頭から大丸、小丸を通って鍋割山までのブナ林の登山道がとても清々しく見えた。また、リードの段取りなど教えてもらい、大変勉強になった。ありがとうございました。