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山行記録 カレンダー
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msc_kiroku2 2005-6-4 2:34
今年の山菜山行は福島。甲子温泉近くの一里滝沢は山菜も豊富ですが、水も雪渓も藪こぎも雨も雷も豊富で、とにかく盛りだくさんの山行となりました。 メンバー CL西舘・SL門脇・西舘章子(食)・清野・山本(記録) 6/3 23:00 東北本線久喜駅集合.清野車にて甲子温泉を目指す.途中道の駅にてビバーク。 6/4 甲子温泉大黒屋駐車場に車を停めて沢支度をする.天候は今ひとつ。大黒屋の敷地を通り抜け、7:45 入渓。 まずは堰堤を二つ越える。思ったより水が多い。 8:15一里滝沢出合い。どちらかと言うと平凡な沢で、たいした滝は無いものの、岩がボロボロで結構おっかない。天気はすっかり快復し、日が差して暑いくらいになってきた。山菜取りと言うものは、沢中ばかり歩いてはダメな訳で、山菜が採れそうな斜面に目を凝らして歩かなければいけないのだ・・・いつの間にか門脇さんの姿が見えないと思ったら、沢沿いの急斜面でウドを採っている。それが結構急な斜面で、草付き・泥壁テクニックが無いと山菜取りも出来ない難しい。皆で登って行って袋一杯のウドを収穫。その後も道々ウルイ・シドケ・ふきのとう等等採取。 結構雪渓が残っていて、「雪渓歩きの練習にもなる」などと思っていたら、練習どころかザイルを出す羽目に。門脇・清野・山本で4ピッチ程ザイルを出して雪渓を登ったものの、それ以上の登行は難しく、右手の尾根に取り付き1時間ほどの藪こぎで、14:00須立山北東の支尾根に出る。 石楠花が満開だ。つつじ、桜、辛夷の花が同時に咲いていて目を楽しませてくれる。が、支尾根に出たものの獣道も踏み跡もない。ここからは意を決し、低木の藪に突っ込む。 雨は降るし、雷は鳴るはで全身ずぶ濡れ。標高が低いので這い松はないものの、かなりしつこい石楠花に悩まされる事2時間。16:00やっとこさ須立山北側の稜線上に出た。 沢の上部三分の一は雪に埋まっていた勘定で、下のほうで山菜を採っておいてホントに良かった。 当初の予定では、稜線を越えてヨロイ沢を下りながら山菜を採りビバークするつもりであったが、ヨロイ沢も雪渓が残っている可能性が有るので予定変更。このまま甲子山を経て一気に下り温泉宿にしけ込むか、一風呂浴びて道の駅まで行って天麩羅パーティするか。もう気持ちはすっかり温泉モード。どちらにせよ早く下らないと宿も温泉も閉まってしまう。稜線を北に向かって坊主沼を目指して歩くが、なかなか坊主沼が現れない。そうこうする内に雨脚が強まり、急に暗くなりガスリはじめた。 登山道とは言っても、それ程整備されている訳でもなく雪渓も出てきて、先が見えない状況で道を失ってしまった。すっかり体は冷え切っており、17:00 門脇さんの一声で稜線上でのビバークが決定。平らな登山道上にタープを張り、隙間をツェルトで塞いで何とか潜り込む。 ガソリンコンロに火を点けて5人で一つのツェルトをかぶる。雪を取って来てお湯を沸かし暖を取る。少し落ち着いた所で、酒を呑みながら皆でせっせと山菜の下ごしらえをする。飯を焚きチラシ寿司完成。いよいよ山菜天麩羅。揚げる端から春の香りを楽しむ。山本は山菜を揚げながら結構いい気分に浸っており・・・油揚げと山菜たっぷりの味噌汁が体に染みる。しかし、狭いツェルトの中なので腰が痛いー。 8時過ぎには皆シュラフに潜り込む。いきなり大鼾をかいている人がいるのはすごい。どんな状況でも飯を炊き、酒を呑み、ガーガー寝てしまう。これも大切な技術なのだろう。楽しいけれど結構ハードなビバークとなった。夜中も雷がなり、時たま雨脚が強くなり、風も出てきたが結構快適に眠れた。 6/5 朝、皆シュラフに足を入れたままでお湯を沸かし飯の支度。ウドの金平・シドケのお浸し・ウルイの味噌汁・ウインナーのソテー・炙り叉焼で朝酒。ご飯の後は、なんと二度寝! タープを撤収する頃に雨も上がり、ゴミの焚き火で暖を取り、9:18出発。雪の残った道を20分ほど歩くと、幻想的な雰囲気の坊主沼と避難小屋が現れた。こぎれいな小屋で中には囲炉裏が切って有り、薪まであった。いやー、ここまで来ていれば快適な夜だったのにネー。まあ、後からなら、何とでも言える訳であり・・・・。 10:20甲子山山頂。甲子温泉へと下って行くと、消防団・消防署そのうち警察官の集団が次々と登ってきた。地元山岳関係者と白川警察・消防の合同訓練だとかで、訓練と称するハイキングの後は甲子温泉でおだを上げるらしい。12:00甲子温泉着。温泉で汗を流し、ビールで乾杯。生き返るネー。残った山菜を皆で分けて新聞紙に包みお土産に。今日の反省会は、なんと柏。いつも車を出してくれる清野さんは、反省会に参加できないので、今日は皆が柏まで付き合って18:00頃から呑み始める。 なかなか厳しい事も有ったが、焚き火が出来なかった事を除けば、素晴らしい山菜山行だった。西舘夫妻は如何だっただろうか?ああいう状況でのビバークは快適とはいえないが、ある種の技術と経験があると、意外と楽しめるものだ。 今回の山行では、持って行って使わなかった道具は、救急医薬品だけだった。と言うわけで、厳しく、楽しく、そして美味しい山行でした。
下流の渓相はこんな感じです。
急斜面で探しているのは、ウド。
ウルイも手に入れます。
ところが上流ではこんな雪渓トラバースが続いて……。
背丈を超える藪こぎが数時間。
雷雨に稜線上でビバーク。
でもテントの中は大宴会。夜は天ぷら、朝もきんぴらやみそ汁でいただきました。苦労した甲斐あって、朝寝朝酒朝湯付きの山菜山行でした。

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