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カテゴリ : 
執筆 : 
msc_kiroku2 2006-7-15 10:49
メンバー:上林(CL、記録)、須藤  3連休なので一泊で大荒川谷に行く予定だったが、仕事が多忙で前日の晩まで休めるか判らず、日帰りの入川谷(布滝沢遡行--->クマタカ沢下降--->黄ハダ窪遡行)に変更した。7時45分に立川駅の青梅線のホームで集合し、青梅線の古里駅で下車。駅前のコンビニで買い物をして入川谷の出会いまで汗が噴出す炎天下の中歩く。国道から林道に入った左側の斜面に山ユリの群生が有り、心を慰めてくれる。実は花の中で山ユリが一番好きなのです。しばらく林道沿いに歩くと、ここが入渓点だろうという駐車スペースが有り、木陰で仕度をして沢に降りて歩き出すが、直ぐに堰堤にぶつかって林道に戻る。入渓点は少し先の沢を渡る所の広場だった。入渓すると直ぐに「トバの倉骨のゴルジュ」だが左岸をへつるだけで簡単に抜けてしばらくゴーロ歩きと堰堤越えが続く。  暑い中結構だらだら歩かされた後、布滝沢の出会いに到着。直ぐに15mの布滝。中間まではバンド沿いに登れそうだが、ホールドが乏しく、中間まで残置ハーケンも無い。その上がさらにいやらしそうで、とても登れる気がしないので布滝沢の出会いに戻って巻く事にする。急斜面につけられた立派な仕事道を使って尾根に上がり、崩れた小屋の跡の所で沢に合流して沢に戻る。直ぐに10mの滝。3-4m登った所で左側の水流がきついため右に逃げるが、スタンスが乏しい。沢の上から木が倒れこんでおり邪魔をしているが、あたかも掴まってくれと言わんばかりだ。右手で枝を掴み、二度ほど引っ張って大丈夫だろうと体重をかけたとたんに枝が折れてバランスを崩し、左手のホールドが一瞬抜けかかったが何とか掴み直して落ちずに済んだ。危ない危ない。  釜も無い滝なのでここで落ちたらただでは済まない。すっかり自信を無くして、慎重に降りて左岸を巻いたがここも悪く、急な草つきで四つんばいになって何とか滑り落ちないように慎重に進む。潅木を使って短い懸垂下降をしたりして何とか滝の落ち口に抜けた。仕事の疲れと暑さと、二つの滝を登れず巻いたのと、危うく落ちそうになった事でテンションは最低。ここであたり一面真っ暗となり雷雨となる。  炎天下の中、標高も低く水に浸かる事も無い沢なので体が冷えて助かるのだが、闇の中を遡行しているような感じで、何処を歩いているのか全く判らなくなった。標高850mあたりで左側に仕事道を確認したが、遡行図によればクマタカ沢方面の尾根を巻く仕事道は標高1050m付近で、直前まで小滝が続くはずなので、そのまま登り続けたが、直ぐに水が枯れて草付きの急斜面となる。  2本足で立つと両足共ずるずる落ちていく斜面で、ここも四つんばいになって登り続け、なんとか左側の尾根に逃げて一息ついた。そのまま急な尾根を詰めるが標高1050m付近にあるはずの仕事道も無く、完全にだまされた感じ。雷雨は続き、一度数十m範囲内と思われる至近距離に落雷があり、凄まじい音にたまげた。クマタカ沢を下降し、黄ハダ窪を遡行するという計画は諦めて、尾根を詰め 13時過ぎに1147mの小ピークに到着。  雷雨も去って清清しい風が吹く中 ようやく大休止。北西方向に尾根を下りると登山道と合流し、古里駅まで降りた。下山中も暑く、下界は恐ろしい猛暑で広域で電車が止まる程の雷雨があったようだ。  奥多摩あたりの標高1000m以下の沢は、たっぷり水に浸かれる沢でなければ、夏の盛りに行くものではないと思った。  また「関東周辺の沢」の遡行図に記載されている、標高1050mで沢を横切る仕事道が、標高850mあたりで左側に確認した仕事道であるかどうかは未だに不明である。 (上林 記)

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