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山行記録 カレンダー
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msc_kiroku2 2006-5-1 23:50
CL:清野・SL:門脇・食当:両角・記録:山本

4/28 池袋発の夜行バスで富山へと向かう。
4/29 余り眠れず、疲れたまま富山駅に降り立つ。天気は良い。富山地鉄で上市へ。6時過ぎ、予約しておいたタクシーで馬場島へと向かうが、途中崖崩れで6キロ手前から歩かされる。ところが、崖崩れらしい所を見つけられないまま 8:15 馬場島に着いてしまい釈然としない。雪で埋め尽くされた白萩川左岸の河原を歩いく。橋を渡り、赤谷尾根の末端を回り込み 10:05 976m の堰堤にたどり着く。他に3パーティ入山している。天気良く、暑い。雪で埋まった川を渡り、堰堤を左岸から巻く。赤谷尾根に喰い込む枝沢を詰めて稜線へ出る 10:35 。結構きつい登りの連続で、藪が出ている所もあり歩きにくい。
13:00 1563m ピーク。先行パーティがしっかり踏んでくれているので歩き易いのだが、夜行疲れで力が出ない。ラッセル泥棒をしているようで気が引けるのだが、なかなか追いつくことが出来ないのだ。若さとパワーが違うようだ。やっと追いつき、彼らの前に出て交替する。トレースをあてにしていると思われるのは癪だが、結構しんどい。
15:00 1863m ピークの先に最良の幕場を見つけ幕営する。ロケーションの良い爽快な幕場だ。他の2パーティは更に先へ進んで行き、単独の男性は引き返したのか姿を見せない。晩飯は両角さんの特性(高級食材)カレーをいただく。旨い!

4/30 朝方からキリ雨が降り、ガスって山が見えない。6:00 出発。視界が悪くても、先行パーティのしっかりとしたトレースに助けられる。1パーティは天気が悪いので撤退するとの事。別のパーティの踏み跡はさらに続いている。赤谷山直下の急峻な登りも、トレースが無ければかなり厳しいものになっただろう。ダブルアックスで、シャフトを使って雪壁を登る。だんだんと高度が増し、滑落は許されないので緊張する。彼らは頂上の肩にテントを張り停滞する構えだ。我々は赤谷山のピークに立ったが、視界悪く行動出来ない為、少し下った大岩の下で様子を見ることにする。天気予報も余り良い事を言っていなかったので、進退について議論しつつも幕営し停滞を決める 
10:00 。 今日1日停滞か?時間切れになるのではないか?・・・・・一旦は敗退を決め、早い昼飯を食い、酒を呑み始める。暫くして外に出ると、山が見えている。薄日も差して青空がのぞいている。行ける所まで進んで停滞すれば望みは有るのではないか?意見は割れたが、パーティを割る訳にはいかない。皆で前進を決める。13:00テントを撤収して出発。天気は持ち直し、トレースに助けられ赤ハゲを越える。風が強い。岩の露出した小ピークをザイルを出して右から越え、少し下った辺り・白ハゲ手前で幕営する事にする
15:00。大窓を越えてしまうと引き返すのは難しくなる。空は黒い雲に覆われている。整地し、西風を避ける為にブロックを積んで幕営する。風は益々強まり、雨も降り出した。夜じゅう雨風に悩まされ眠れない夜となった。テント内に浸水し、コッフェルで水をかき出し、寝る向きを変えたりした。

5/1 朝には雨は上がったものの、雲が垂れ込め本峰は見えない。半日でも行動して大窓を越えて停滞し、予備日を目一杯使えば抜けられるのではないか?天気が悪くなるのだから撤退しよう。意見が分かれる。個人的には先へ進みたい気持ちではあったが、このメンバーで足を引っ張るとしたら自分であり、今回のルートについての勉強も不十分だった為、歯切れの良いことが言えないのだ。ラジヲが雨の予報を伝えている。結局ここまで。来た道を引き返すことにする。
7:20 撤退開始。2回の懸垂を交えて、10:20 赤谷山へ戻る。黒い雲は更に下がり、時折小雨もぱらつく。ブナクラ沢下降も考えたが、雪の状態が良くないので、赤谷尾根を一気に下る。昨日の雨でかなり雪が融けて、あちこちブッシュが飛び出し、歩きにくくなっている。1日早い下山の為、食材も残っているので、大休止を取ってラーメンを作り、ベーコンを炙って残りの酒を少々呑む。すっかりいい気分になったが足が重い。
14:45 堰堤に下る。最後の最後で清野さんがアックスのブレードで掌を切ってしまった。馬場島荘の方にゲートまで車で送ってもらい、タクシーに乗り換えて上市総合病院へ直行。3針縫合したとの事。市内の「一本杉旅館」(昔立派であったらしいが今は何となく寂れている旅館)に宿を取る。宿に着く頃には雨が降り出した。夜半には土砂降りとなり、一晩中雷が鳴った。16畳の部屋を4人で独占し濡れ物をそこらじゅうに吊るして乾かす。テントまで干してしまった。洗濯機を貸してもらい、汗臭い衣類を洗濯して風呂のボイラー室で乾かす。余り綺麗とはいえない宿だが我々にはぴったりで、食事は大変美味しく酒もすすんだ。

5/2 朝風呂につかり、11時頃宿を発ち上市から富山へ向かう。門脇・清野・両角は後半の合宿に合流すべく信濃大町へ向う。山本はここで皆と別れて、ビールを飲みつつ日本海を眺めながら、越後湯沢経由上越新幹線で東京へ帰った。

今回の反省。十分な予備日があれば、もう少し前向きになれたはず。

個人的には・・・雪の無い時期にでも一度くらい剱岳を踏んで、ある程度の地形を理解しておくべきだった。計画については清野さんに任せきりになっていた。何とか一緒に歩けているというだけでなく、余裕を持って楽しめるようになりたい。そのためには技術の点にまだまだ問題がありそうだ。

次にいつチャンスが巡って来るか分からないが、是非もう一度赤谷尾根から剣岳を狙いたいものだ。


剣岳北方稜線・白ハゲ手前

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