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- 執筆 :
- msc_kiroku2 2007-5-4 23:50
日時:2007年5月4日(金)
場所:北アルプス白馬岳主稜
メンバー:山本(CL)、須藤(記録)
行程:5:00白馬尻?5:30白馬主稜?12:15白馬岳?大雪渓?15:30白馬尻
5月4日朝3時、大雪渓班(寺本CL、樋田)、小蓮華尾根班(野口CL、木村、門脇)、我ら主稜班とも皆起床し、温めたスープとそれぞれの行動食で朝食を終え、5時過ぎに幕場を後にする。白馬尻南側斜面から白馬沢へ北に横切り、それぞれのルートへ向かう。
前日に偵察しておいた主稜に取り付く。前方には何組ものパーティーが連なっており、中には10人ほどのパーティーも見える。取り付きは比較的なだらかで、20分程で8峰に着き、7峰、6峰、5峰と順調に登っていく。雪は春山らしいざらめ状で、しっかり踏み跡が付いてステップに難儀することなく、高度感のあるリッジも容易に通過する。
4峰には厳しく狭い傾斜に幕場の跡がある。周囲を高さ40cmほどのスノーブロックで囲い、すぐ横に厠室場まで作ってあり、ちょっとした天空の城のようでびっくりする。よくこんなところに作ったもので、相当の技量、経験があるのだろう。風を避けるにはピッタリの場所で、腰を降ろし、足を投げ出して休む。だがそれも束の間、下を眺めると後続のパーティーが蟻のように連なっている。ここで追いつかれ、先を行かれてはたまらない。慌てて先を急ぐ。4峰?3峰?2峰はかなり立っており、山本さんが前に出てダブルアックスで登りきる。二人でここまでノーザイルで来れたので、頂上直下雪壁に9時前に着くことが出来た。
しかしここからが、文字通りの核心だった。雪壁に先に取り付いたパーティーはおろか、後に4,5パーティーが待機している。どれだけ待つことになるのかさっぱり分からず、ひたすら待ち続けるが、なかなか順番が回ってこない。雪壁の高さは40?50m、幅も広く、かなり立っているので威圧感がある。そのためかどのパーティーも牛歩の歩みで時間ばかりが過ぎていく。風が強く待つにはとても冷たく、また後から来て待ち列を何も言わずに横入いりする2人組みもいたりで、正に本登頂の核心部である。
やっと自分たちの番に来た時には12時で3時間強待ったことになる。
ルートは2ピッチで、1ピッチ目は直上20mほど、2ピッチ目は左へトラバースしながら斜上し、一番上で大きな雪屁をぶち抜いた間をくぐり抜けて、頂上へ辿り着く。どのパーティーも両ピッチ共ザイルを出していたが、1ピッチ目はノーザイルとし、2ピッチ目はザイルを出し、スノーバーで確保する。確保するにはかなり立っている難しい場所であるため山本さんがビレイし、須藤が先に行き、ダブルアックスでトラバる。雪屁をくぐり、無事に山頂へ抜けた。スノーバーでアンカーを取ってビレイし、山本さんが直ぐに登りきる。この間、10分程で3時間も待たされたのは、何なのだろうと、拍子抜けの感じである。
ともあれ白馬主稜を登りきれた充実感は大きく、自分にとって本年最後の雪山の締めくくりにはありがたい、うってつけの山行だった。
場所:北アルプス白馬岳主稜
メンバー:山本(CL)、須藤(記録)
行程:5:00白馬尻?5:30白馬主稜?12:15白馬岳?大雪渓?15:30白馬尻
5月4日朝3時、大雪渓班(寺本CL、樋田)、小蓮華尾根班(野口CL、木村、門脇)、我ら主稜班とも皆起床し、温めたスープとそれぞれの行動食で朝食を終え、5時過ぎに幕場を後にする。白馬尻南側斜面から白馬沢へ北に横切り、それぞれのルートへ向かう。
前日に偵察しておいた主稜に取り付く。前方には何組ものパーティーが連なっており、中には10人ほどのパーティーも見える。取り付きは比較的なだらかで、20分程で8峰に着き、7峰、6峰、5峰と順調に登っていく。雪は春山らしいざらめ状で、しっかり踏み跡が付いてステップに難儀することなく、高度感のあるリッジも容易に通過する。
4峰には厳しく狭い傾斜に幕場の跡がある。周囲を高さ40cmほどのスノーブロックで囲い、すぐ横に厠室場まで作ってあり、ちょっとした天空の城のようでびっくりする。よくこんなところに作ったもので、相当の技量、経験があるのだろう。風を避けるにはピッタリの場所で、腰を降ろし、足を投げ出して休む。だがそれも束の間、下を眺めると後続のパーティーが蟻のように連なっている。ここで追いつかれ、先を行かれてはたまらない。慌てて先を急ぐ。4峰?3峰?2峰はかなり立っており、山本さんが前に出てダブルアックスで登りきる。二人でここまでノーザイルで来れたので、頂上直下雪壁に9時前に着くことが出来た。
しかしここからが、文字通りの核心だった。雪壁に先に取り付いたパーティーはおろか、後に4,5パーティーが待機している。どれだけ待つことになるのかさっぱり分からず、ひたすら待ち続けるが、なかなか順番が回ってこない。雪壁の高さは40?50m、幅も広く、かなり立っているので威圧感がある。そのためかどのパーティーも牛歩の歩みで時間ばかりが過ぎていく。風が強く待つにはとても冷たく、また後から来て待ち列を何も言わずに横入いりする2人組みもいたりで、正に本登頂の核心部である。
やっと自分たちの番に来た時には12時で3時間強待ったことになる。
ルートは2ピッチで、1ピッチ目は直上20mほど、2ピッチ目は左へトラバースしながら斜上し、一番上で大きな雪屁をぶち抜いた間をくぐり抜けて、頂上へ辿り着く。どのパーティーも両ピッチ共ザイルを出していたが、1ピッチ目はノーザイルとし、2ピッチ目はザイルを出し、スノーバーで確保する。確保するにはかなり立っている難しい場所であるため山本さんがビレイし、須藤が先に行き、ダブルアックスでトラバる。雪屁をくぐり、無事に山頂へ抜けた。スノーバーでアンカーを取ってビレイし、山本さんが直ぐに登りきる。この間、10分程で3時間も待たされたのは、何なのだろうと、拍子抜けの感じである。
ともあれ白馬主稜を登りきれた充実感は大きく、自分にとって本年最後の雪山の締めくくりにはありがたい、うってつけの山行だった。