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- 執筆 :
- Uno10 2012-11-24 17:01
記録:
10月5日、17時半。定時の鐘と同時に足早に職場を後にする。行きつけのガソリンスタンドでガソリンを満タンにし、ナビに目的地の『道の駅 雫石あねっこ』を入力して、いざ出発!と、意気込んでみたものの、よくよくナビを見ると“目的地まで706km”と書いてある。気の遠くなるような距離だ…。本当に今夜中に着けるのであろうか??一抹の不安を覚えつつも、ひとまず18時に静岡県を出発した。時間に余裕があったので、途中海老名SAでまったり晩飯を食べる。片倉さん、栗田さんとは、予定通り20時に東名川崎IC近くの鷺沼駅で合流。その後、順調に首都高を抜けることができ、21時過ぎに清野さんを柏IC付近のコンビニで拾い、遅延なく無事メンバー集結。ここまで既に150kmの距離だが、まだ残りは550kmである。柏ICから常磐道に乗り、一路北を目指す。水戸を越えると交通量も減り、快走そのものであった。しかしながら、常磐道から磐越道をぬけて東北道に入ったところで、工事による渋滞につかまり、50分ほどのタイムロス。吾妻PAに着いた時点で時間はすでに1時。ここで運転を栗田さんに交代し、後部座席でしばしの仮眠をとる。3時に花巻PAに着き、ここで再び栗田さんと交代して運転席に着く。盛岡ICで永かった高速の旅路に別れを告げ、国道46号を西に進み、4時前に『道の駅 雫石あねっこ』へ着。この道の駅は仮眠スペースが充実しており、なんと部屋の隅には畳までしつらえてあった。しかし、着いた時間が遅かったために先客が多く、残念ながら畳の快適スペースには入れず。床にシュラフを引いて仮眠。
6日、6時半起床。朝食を済ませ、7時に道の駅を発つ。国道46号をさらに西へ進み、秋田県へと突入。国道341号へと入って北進し、いよいよ目的の玉川流域へ。しかし、ここでハプニングが。予定では341号から黒石林道に入り、林道突き当りまで車で行き、そこからデポ地(露天風呂付)まで徒歩30分程度で着く見込みであった。しかし、黒石林道の入り口には盛り土がされており、『立入禁止』の標識が…。仕方がないので、沢が国道341号と交わる地点から入渓することにした。予定よりも入渓点が大幅に下流となったため、広いゴーロの河原を延々と歩くハメに。特に難所はないのだが、睡眠不足の体には地味にツラかった。3時間ほど歩くと、発電用の送水管を渡すためと思しき橋があり、そこからは林道を10分ほど歩いて、予定デポ地である発電管理小屋に着。周囲を探索することしばし、小屋裏にお目当ての露天風呂を発見!さっそく傍らにテントを設営。すでに時間は13時半頃。先を急がねば本日の予定ルートの大半を消化できずに日が暮れてしまう。ひとっ風呂浴びたいのは山々であるが、風呂に浸かったが最後、間違いなくそのまま夕食宴会就寝という流れになるのは目に見えている。下山後に思う存分入れる!と自分に強く言い聞かせ、露天風呂を後にした。小屋から先は、小一時間ほど林道。その後、発電用の取水施設を越え、しばらくはゴーロ。進むにつれて徐々に川幅が狭まり、所々に柱状節理の岩壁が見られた。1か所、右岸を高巻きする箇所あり。途中で、男女4人のパーティとすれ違った。聞けば、大深沢から関東沢右俣を詰め、帰りはヤセノ沢を下降するとのことで、どうやら我々と全く同じ予定ルートらしかった。2パーティ同時進行は都合悪いとの判断で、我々は逆回りにヤセノ沢を詰めて、帰りは関東沢から大深沢を下降することと決めた。16時頃、ヤセノ沢出会いに着、幕営。夕食は片倉シェフによる肉野菜炒め、清野さんの奮闘によるイワナ2匹など。腹が満たされ、適度に酔いもまわったところで、前夜の睡眠不足から強い眠気が…。そんな訳で、20時にはシュラフにくるまって就寝。
7日、5時すぎ起床。予想外に暖かく、シュラフから出るのが苦にならない。朝食、昼食用の米を炊く。米党な自分には、朝からご飯をガッツリ食べられるのは非常にありがたい。昼食を各自弁当箱に詰め、荷作りして出発。ヤセノ沢はかなり平坦な沢で、特に難所もなく順調に進んだ。標高1,000mを越えると、周囲の木々も僅かに色づきが。ここまで来ると水量はかなり少ないのだが、沢には時折イワナの影が走る。天気も申し分なく、長閑な秋の沢を満喫。10時半頃、稜線に到着。キノコを探索したりしつつ進み、八瀬森山荘へ。この小屋は、無人ながら2階建ての立派な小屋であった。山荘脇、湿原のほとりで昼食タイム。周囲の木々の紅葉と、秋の蒼穹とのコントラストが目を楽しませてくれた。
12時半頃、関東沢を下降開始。下り始めてすぐ、昨日の4人パーティとすれ違った。その後、1時間半ほどで関東沢出会いに到着し、幕営。夕食は、宇野提供の豚汁(風)、イワナ、そして稜線上で採ってきたキノコ。キノコは『鹿の舌』と、清野さんが小屋前で見つけたキノコ(名前はなんだったっけ?)の2種類。『鹿の舌』はこりこりと歯ごたえの良い食感。逆に、名称不明のキノコはマシュマロのような柔らかな食感であった。この日も、20時過ぎには就寝。
8日、5時すぎ起床。前日と違って、非常に寒さが厳しい!恐らく確実に10℃以下であったろう。急ぎ焚火を起こし、暖を取りながら朝食を済ませる。7時頃、幕営地を出発。寒さのせいで、歩き出しは体の動きが非常にぎこちない。1時間ほど歩いたところで、ようやっと体が温まってきた。このころには障子倉沢の出合を過ぎ、大深沢の核心となるゴルジュ帯へ。15メートルほどの大滝があり、右岸を懸垂下降。そのすぐ下流には、15メートル2段の滝。これは右岸を高巻して下った。ゴルジュを抜けると、ヤセノ沢出会いへ。ここで、またまた例の4人パーティと出会った。開口一番、「今朝は寒かったですねぇ!」あちらの方々も相当に寒さが堪えた模様。その後は2日前のルートを逆に辿り、12時過ぎに無事温泉脇のデポ地へ帰着。ここでようやっと、お待ちかねの温泉タイム。昼間から露天風呂に浸かりながら、快晴の青空を見上げて酒を飲む、まさに至福のひとときであった。この日の夕食担当は栗田シェフ。ご飯に麻婆春雨に豚角煮という内容だったが、このボリュームが凄まじく、あわや宇野が入会以来初めて完食できず敗退か、という瀬戸際に追い詰められる場面があった。食後もまた温泉に入り、腹も心も満たされて心地よい眠りに就くことができた。
9日、清野さんと片倉さんは朝風呂に。(自分は惰眠をむさぼってました。)朝食をとり、テントを撤収し、国道目指して沢を下降。天気は相変わらずの秋晴れで、温泉の効能か、心もち足取りも軽い。3時間弱のゴーロ歩きで、無事車のところまで帰着。贅沢な3泊4日温泉付きの沢旅が終了した。帰りはまた、果てしない車の旅路。下山地点を車で出発したのが10時頃。途中柏で清野さんを、川崎で栗田さんと片倉さんを下した後、三島に帰着したのは20時過ぎであった。
10月5日、17時半。定時の鐘と同時に足早に職場を後にする。行きつけのガソリンスタンドでガソリンを満タンにし、ナビに目的地の『道の駅 雫石あねっこ』を入力して、いざ出発!と、意気込んでみたものの、よくよくナビを見ると“目的地まで706km”と書いてある。気の遠くなるような距離だ…。本当に今夜中に着けるのであろうか??一抹の不安を覚えつつも、ひとまず18時に静岡県を出発した。時間に余裕があったので、途中海老名SAでまったり晩飯を食べる。片倉さん、栗田さんとは、予定通り20時に東名川崎IC近くの鷺沼駅で合流。その後、順調に首都高を抜けることができ、21時過ぎに清野さんを柏IC付近のコンビニで拾い、遅延なく無事メンバー集結。ここまで既に150kmの距離だが、まだ残りは550kmである。柏ICから常磐道に乗り、一路北を目指す。水戸を越えると交通量も減り、快走そのものであった。しかしながら、常磐道から磐越道をぬけて東北道に入ったところで、工事による渋滞につかまり、50分ほどのタイムロス。吾妻PAに着いた時点で時間はすでに1時。ここで運転を栗田さんに交代し、後部座席でしばしの仮眠をとる。3時に花巻PAに着き、ここで再び栗田さんと交代して運転席に着く。盛岡ICで永かった高速の旅路に別れを告げ、国道46号を西に進み、4時前に『道の駅 雫石あねっこ』へ着。この道の駅は仮眠スペースが充実しており、なんと部屋の隅には畳までしつらえてあった。しかし、着いた時間が遅かったために先客が多く、残念ながら畳の快適スペースには入れず。床にシュラフを引いて仮眠。
6日、6時半起床。朝食を済ませ、7時に道の駅を発つ。国道46号をさらに西へ進み、秋田県へと突入。国道341号へと入って北進し、いよいよ目的の玉川流域へ。しかし、ここでハプニングが。予定では341号から黒石林道に入り、林道突き当りまで車で行き、そこからデポ地(露天風呂付)まで徒歩30分程度で着く見込みであった。しかし、黒石林道の入り口には盛り土がされており、『立入禁止』の標識が…。仕方がないので、沢が国道341号と交わる地点から入渓することにした。予定よりも入渓点が大幅に下流となったため、広いゴーロの河原を延々と歩くハメに。特に難所はないのだが、睡眠不足の体には地味にツラかった。3時間ほど歩くと、発電用の送水管を渡すためと思しき橋があり、そこからは林道を10分ほど歩いて、予定デポ地である発電管理小屋に着。周囲を探索することしばし、小屋裏にお目当ての露天風呂を発見!さっそく傍らにテントを設営。すでに時間は13時半頃。先を急がねば本日の予定ルートの大半を消化できずに日が暮れてしまう。ひとっ風呂浴びたいのは山々であるが、風呂に浸かったが最後、間違いなくそのまま夕食宴会就寝という流れになるのは目に見えている。下山後に思う存分入れる!と自分に強く言い聞かせ、露天風呂を後にした。小屋から先は、小一時間ほど林道。その後、発電用の取水施設を越え、しばらくはゴーロ。進むにつれて徐々に川幅が狭まり、所々に柱状節理の岩壁が見られた。1か所、右岸を高巻きする箇所あり。途中で、男女4人のパーティとすれ違った。聞けば、大深沢から関東沢右俣を詰め、帰りはヤセノ沢を下降するとのことで、どうやら我々と全く同じ予定ルートらしかった。2パーティ同時進行は都合悪いとの判断で、我々は逆回りにヤセノ沢を詰めて、帰りは関東沢から大深沢を下降することと決めた。16時頃、ヤセノ沢出会いに着、幕営。夕食は片倉シェフによる肉野菜炒め、清野さんの奮闘によるイワナ2匹など。腹が満たされ、適度に酔いもまわったところで、前夜の睡眠不足から強い眠気が…。そんな訳で、20時にはシュラフにくるまって就寝。
7日、5時すぎ起床。予想外に暖かく、シュラフから出るのが苦にならない。朝食、昼食用の米を炊く。米党な自分には、朝からご飯をガッツリ食べられるのは非常にありがたい。昼食を各自弁当箱に詰め、荷作りして出発。ヤセノ沢はかなり平坦な沢で、特に難所もなく順調に進んだ。標高1,000mを越えると、周囲の木々も僅かに色づきが。ここまで来ると水量はかなり少ないのだが、沢には時折イワナの影が走る。天気も申し分なく、長閑な秋の沢を満喫。10時半頃、稜線に到着。キノコを探索したりしつつ進み、八瀬森山荘へ。この小屋は、無人ながら2階建ての立派な小屋であった。山荘脇、湿原のほとりで昼食タイム。周囲の木々の紅葉と、秋の蒼穹とのコントラストが目を楽しませてくれた。
12時半頃、関東沢を下降開始。下り始めてすぐ、昨日の4人パーティとすれ違った。その後、1時間半ほどで関東沢出会いに到着し、幕営。夕食は、宇野提供の豚汁(風)、イワナ、そして稜線上で採ってきたキノコ。キノコは『鹿の舌』と、清野さんが小屋前で見つけたキノコ(名前はなんだったっけ?)の2種類。『鹿の舌』はこりこりと歯ごたえの良い食感。逆に、名称不明のキノコはマシュマロのような柔らかな食感であった。この日も、20時過ぎには就寝。
8日、5時すぎ起床。前日と違って、非常に寒さが厳しい!恐らく確実に10℃以下であったろう。急ぎ焚火を起こし、暖を取りながら朝食を済ませる。7時頃、幕営地を出発。寒さのせいで、歩き出しは体の動きが非常にぎこちない。1時間ほど歩いたところで、ようやっと体が温まってきた。このころには障子倉沢の出合を過ぎ、大深沢の核心となるゴルジュ帯へ。15メートルほどの大滝があり、右岸を懸垂下降。そのすぐ下流には、15メートル2段の滝。これは右岸を高巻して下った。ゴルジュを抜けると、ヤセノ沢出会いへ。ここで、またまた例の4人パーティと出会った。開口一番、「今朝は寒かったですねぇ!」あちらの方々も相当に寒さが堪えた模様。その後は2日前のルートを逆に辿り、12時過ぎに無事温泉脇のデポ地へ帰着。ここでようやっと、お待ちかねの温泉タイム。昼間から露天風呂に浸かりながら、快晴の青空を見上げて酒を飲む、まさに至福のひとときであった。この日の夕食担当は栗田シェフ。ご飯に麻婆春雨に豚角煮という内容だったが、このボリュームが凄まじく、あわや宇野が入会以来初めて完食できず敗退か、という瀬戸際に追い詰められる場面があった。食後もまた温泉に入り、腹も心も満たされて心地よい眠りに就くことができた。
9日、清野さんと片倉さんは朝風呂に。(自分は惰眠をむさぼってました。)朝食をとり、テントを撤収し、国道目指して沢を下降。天気は相変わらずの秋晴れで、温泉の効能か、心もち足取りも軽い。3時間弱のゴーロ歩きで、無事車のところまで帰着。贅沢な3泊4日温泉付きの沢旅が終了した。帰りはまた、果てしない車の旅路。下山地点を車で出発したのが10時頃。途中柏で清野さんを、川崎で栗田さんと片倉さんを下した後、三島に帰着したのは20時過ぎであった。