-
日程:2009年6月5日(金)
山域:谷川岳・一ノ倉沢・衝立中央稜
山行形態:岩のぼり
メンバー及び役割:中山(CL)、木村(記録)
記録:
前日にロープウェイ駅に泊まり5時過ぎに出発、天気は曇りであまり良くない。一の倉沢出会いに6時到着。ガスっていて視界は良くない。テールリッジまで雪渓上を歩いていく。傾斜はそんなにないのでアイゼンなしのアプローチシューズでどんどん登っていく。20分程登ると右手に尾根の末端が見えてきた。基部を巻いて雪渓をさらに詰めていく。視界が悪くテールリッジがどこか良く分からない。そのうち雪渓の傾斜が厳しくなってきて足だけでは立っていられないようになってきた。そんな中、横に一歩踏出した足がスリップしそのまま20m程滑落してしまった。滑落停止しようとバイルを雪面に打ち込むが入らない。体を仰向けにしたら全体の摩擦で止まった。止まったから良かったものの、滑り落ちてシュルンドに落ちたりでもしたら大変なことになっていただろう。両肘は擦り傷で血だらけになってしまった。幸い傷はそれだけだったので、呼吸を整え中山さんのいる所まで登っていく。中山さんも相当ビックリしていた。
小雨が降ってきたし視界が悪く傾斜はキツクなる一方なのでアイゼンなしでこれ以上の登行は無理ということで下降することになる。イザ下降となっても下るのは登るのより難しい。先程の滑落もあったので慎重になる。スノーボラードの懸垂下降で傾斜が緩む所まで降りていくことにする。雪面のでっぱりを中山さんがたくみに見つけダブルロープ50mで下降していく。下降した先でも次の支点となるような雪のでっぱりを見つけるのが大変。また、ロープが雪に食い込んで回収できなくなる事もあるので小枝のようなものを一箇所でも挟んでおくとロープが動きやすいそうだ。2回の懸垂で傾斜の緩んだ地点に到達した。そのまま雪渓を下降していくと、左岸から声が聞こえてくる。どうやら視界が悪くテールリッジを見逃して、だいぶ上まで登ってしまっていたらしい。
もう少し下降するとテールリッジの末端が見えてきた。戦闘意欲はなくなっていたが、せっかくここまで来たのだからとテールリッジを登り中央稜の取付きまで行く事にする。テールリッジは雨で濡れていたがフリクションのきく靴ならば快適に登っていける。一箇所ホールドの乏しい所には残置ロープがついていた。テールリッジを登りつめると、そこが中央稜の取付きとなる。この天気だが2パーティーが取付いていた。せっかくなので1ピッチ目だけ登らせてもらう。先程の雪渓下りでロープを使いドロドロになっていたので非常に扱いづらい。岩が濡れているので快適とはいえないが、なんとなく感触をつかむ。時間に余裕がなかったので今日はここまでとする。下降ではダブルロープ50mの懸垂でなくシングル25mで懸垂する。8mmのロープだと岩の間に挟まって回収できなくなることがあるようだ。面倒でも小刻みにしたほうが良いとのこと。テールリッジから先はまた雪渓下り。傾斜は緩いが慎重に降りていく。出合に到着した時はホッとした。
今回は反省点が多い。雪渓歩きに不安があるならアイゼンを持ってくるべきだった。また、暑いので半袖で歩いていたが、そのため両肘を擦り剥いてしまった。やはり長袖のほうが良い。滑落停止の技術もちゃんと練習しないといけない。地形の把握も良くできていなかったためテールリッジを見逃してしまった。勉強になったことも多かった。スノーボラードを使った懸垂下降は初体験だった。近いうちに中央稜には再チャレンジしたい。
山域:谷川岳・一ノ倉沢・衝立中央稜
山行形態:岩のぼり
メンバー及び役割:中山(CL)、木村(記録)
記録:
前日にロープウェイ駅に泊まり5時過ぎに出発、天気は曇りであまり良くない。一の倉沢出会いに6時到着。ガスっていて視界は良くない。テールリッジまで雪渓上を歩いていく。傾斜はそんなにないのでアイゼンなしのアプローチシューズでどんどん登っていく。20分程登ると右手に尾根の末端が見えてきた。基部を巻いて雪渓をさらに詰めていく。視界が悪くテールリッジがどこか良く分からない。そのうち雪渓の傾斜が厳しくなってきて足だけでは立っていられないようになってきた。そんな中、横に一歩踏出した足がスリップしそのまま20m程滑落してしまった。滑落停止しようとバイルを雪面に打ち込むが入らない。体を仰向けにしたら全体の摩擦で止まった。止まったから良かったものの、滑り落ちてシュルンドに落ちたりでもしたら大変なことになっていただろう。両肘は擦り傷で血だらけになってしまった。幸い傷はそれだけだったので、呼吸を整え中山さんのいる所まで登っていく。中山さんも相当ビックリしていた。
小雨が降ってきたし視界が悪く傾斜はキツクなる一方なのでアイゼンなしでこれ以上の登行は無理ということで下降することになる。イザ下降となっても下るのは登るのより難しい。先程の滑落もあったので慎重になる。スノーボラードの懸垂下降で傾斜が緩む所まで降りていくことにする。雪面のでっぱりを中山さんがたくみに見つけダブルロープ50mで下降していく。下降した先でも次の支点となるような雪のでっぱりを見つけるのが大変。また、ロープが雪に食い込んで回収できなくなる事もあるので小枝のようなものを一箇所でも挟んでおくとロープが動きやすいそうだ。2回の懸垂で傾斜の緩んだ地点に到達した。そのまま雪渓を下降していくと、左岸から声が聞こえてくる。どうやら視界が悪くテールリッジを見逃して、だいぶ上まで登ってしまっていたらしい。
もう少し下降するとテールリッジの末端が見えてきた。戦闘意欲はなくなっていたが、せっかくここまで来たのだからとテールリッジを登り中央稜の取付きまで行く事にする。テールリッジは雨で濡れていたがフリクションのきく靴ならば快適に登っていける。一箇所ホールドの乏しい所には残置ロープがついていた。テールリッジを登りつめると、そこが中央稜の取付きとなる。この天気だが2パーティーが取付いていた。せっかくなので1ピッチ目だけ登らせてもらう。先程の雪渓下りでロープを使いドロドロになっていたので非常に扱いづらい。岩が濡れているので快適とはいえないが、なんとなく感触をつかむ。時間に余裕がなかったので今日はここまでとする。下降ではダブルロープ50mの懸垂でなくシングル25mで懸垂する。8mmのロープだと岩の間に挟まって回収できなくなることがあるようだ。面倒でも小刻みにしたほうが良いとのこと。テールリッジから先はまた雪渓下り。傾斜は緩いが慎重に降りていく。出合に到着した時はホッとした。
今回は反省点が多い。雪渓歩きに不安があるならアイゼンを持ってくるべきだった。また、暑いので半袖で歩いていたが、そのため両肘を擦り剥いてしまった。やはり長袖のほうが良い。滑落停止の技術もちゃんと練習しないといけない。地形の把握も良くできていなかったためテールリッジを見逃してしまった。勉強になったことも多かった。スノーボラードを使った懸垂下降は初体験だった。近いうちに中央稜には再チャレンジしたい。