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日程:2009年8月7日 ? 8月11日
山域:北海道大雪山カウンナイ川 大雪山系十勝岳連峰
山行形態:沢登り、縦走
メンバー及び役割: 大浦
記録:
8月7日 天人峡温泉で門脇、西村、平川、木村のメンバーに合流。クワウンナイ川入渓、870m付近右岸で幕営。
8月8日 稜線(日本庭園)にぬけ、トムラウシ北沼で幕営
8月9日 トムラウシ北沼発、三川台、コスマヌプリを経てオプタテシケ双子池泊
8月10日 オプタテシケ、美瑛岳、十勝岳をへて上ホロ避難小屋泊
8月11日 上ホロカメットク、富良野岳を経て十勝岳温泉へ
8月7日、8日両日の記録は平川さんのクワウンナイ川遡行記録を参照されたい。この両日はカウンナイ川遡行パーティのメンバーとして参加していた。9日以降、単独で十勝連峰を縦走した記録を記す。
8月7日 10時15分 天人峡温泉七福岩前のバス停に到着。本隊4人の到着を待ち、11時カウンナイ川遡行を開始する。8日午後稜線に抜け、トムラウシ北沼で幕営する。
9日、7時トムラウシ登頂。山頂で本隊と別れて、十勝連峰を目指して南沼に下る。南沼から三川台に至るまでは黄金ヶ原と呼ばれるところで、景観がすばらしい。高山植物が多く、高低差が少なく、高原のお散歩コースだ。気分良く歩いていたら、熊の新鮮な落し物を発見して驚く。爆竹とホイッスルで武装して歩くことにする。三川台からは一転して笹藪の中を歩く。天気が良すぎて暑いが、日差しをさえぎるものが何もなくて、大汗をかき大量に水を消費する。コスマヌプリまで、登下降を繰り返し、次第にトムラウシが遠ざかり、オプタテシケが近づいてくる。絶景だ。コスマヌプリとオプタテシケの鞍部にある双子池にたどり着いたのが14時でまだ日が高いが、暑さと荷の重さで疲れたので幕営することにする。シュラフやハーネスを干してのんびり過ごす。ここから仰ぎ見るオプタテシケは雄大だ。しかし山頂まで標高差が600 mもあり、ゴーロの急登を朝一番で上るのかと思うと、げんなりする。
10日 6時出発、7時半オプタテシケ山頂着。快晴で十勝連峰が一望できる。辺別岳、石垣山を越える。このコースは高山植物が豊富だ。熊の落し物が多く、掘り返したような跡もあり、突然遭遇しないように、ホイッスルを吹きながら歩く。美瑛富士を右手に見ながら、美瑛岳を目指す。縦走路から見る美瑛富士と美瑛岳はコニーデの双子のようだ。美瑛岳山頂から山体北西面をみると、コニーデとは一変して爆裂火口の荒々しい姿で、その姿の違いに驚く。ここからは十勝岳が指呼の間である。一木もない山であるが、均整のとれた美しい山体が目を引く。
鋸岳を越えて、十勝岳に取り付く。スコリアが堆積したグズグズの登路を喘ぎながら登る。植物がほとんどない、噴火後時間が経っていない火山だ。月面の写真のような斜面を登りきると、眺めの良い山頂だ。快晴なので、四囲の山、平野が見渡せる。噴煙を上げている火口もすぐそこに見える。
幕営予定地の上ホロ避難小屋のある、上ホロカメットクを目指して歩く。ボロボロに崩れそうな稜線を進むと、突然お花畑に出て、小屋が出現した。予想したより立派な小屋で、客も少なそうなので、テント泊をやめて小屋泊まりとする。
出発点からここまで、水場がまったく無く、4リットルを担いできて正解だった。
11日 5時過ぎ、上ホロカメットク登頂開始。あっさり頂上に着く。冬期登攀で有名な化物岩を観察する。ここからは十勝連峰の西端、富良野岳が間近に見える。三峰山を越えて富良野岳を目指す。上ホロまでとは一転して、高山植物が豊富だ。登りきれば、視界が広がり、トムラウシが遥かに見える。足下には原始ヶ原が広がり、夕張山地との間には富良野の町が見える。町の向こうに見えるのは富良野スキー場だ。スキーフリークだった頃、あのスキー場から十勝連峰を見て、いつか登ろうと思ってから、20年近く経つ。ついに来たかと感慨もひとしおだ。
山頂に1時間近くいて、十勝岳温泉に向かって下山を開始する。途中、化物岩、安政火口を見ながら、疲れた足を引きずりながら、ダラダラ歩く。下山後温泉に入り、一人でビールを飲みながら山行を振り返る。天気がずっと良く、景色も最高だった。もし毎年の山運に総量があるなら、この山行で大半を使ってしまったのではないだろうか? そう思うほどに満足感が得られた山行だった。
山域:北海道大雪山カウンナイ川 大雪山系十勝岳連峰
山行形態:沢登り、縦走
メンバー及び役割: 大浦
記録:
8月7日 天人峡温泉で門脇、西村、平川、木村のメンバーに合流。クワウンナイ川入渓、870m付近右岸で幕営。
8月8日 稜線(日本庭園)にぬけ、トムラウシ北沼で幕営
8月9日 トムラウシ北沼発、三川台、コスマヌプリを経てオプタテシケ双子池泊
8月10日 オプタテシケ、美瑛岳、十勝岳をへて上ホロ避難小屋泊
8月11日 上ホロカメットク、富良野岳を経て十勝岳温泉へ
8月7日、8日両日の記録は平川さんのクワウンナイ川遡行記録を参照されたい。この両日はカウンナイ川遡行パーティのメンバーとして参加していた。9日以降、単独で十勝連峰を縦走した記録を記す。
8月7日 10時15分 天人峡温泉七福岩前のバス停に到着。本隊4人の到着を待ち、11時カウンナイ川遡行を開始する。8日午後稜線に抜け、トムラウシ北沼で幕営する。
9日、7時トムラウシ登頂。山頂で本隊と別れて、十勝連峰を目指して南沼に下る。南沼から三川台に至るまでは黄金ヶ原と呼ばれるところで、景観がすばらしい。高山植物が多く、高低差が少なく、高原のお散歩コースだ。気分良く歩いていたら、熊の新鮮な落し物を発見して驚く。爆竹とホイッスルで武装して歩くことにする。三川台からは一転して笹藪の中を歩く。天気が良すぎて暑いが、日差しをさえぎるものが何もなくて、大汗をかき大量に水を消費する。コスマヌプリまで、登下降を繰り返し、次第にトムラウシが遠ざかり、オプタテシケが近づいてくる。絶景だ。コスマヌプリとオプタテシケの鞍部にある双子池にたどり着いたのが14時でまだ日が高いが、暑さと荷の重さで疲れたので幕営することにする。シュラフやハーネスを干してのんびり過ごす。ここから仰ぎ見るオプタテシケは雄大だ。しかし山頂まで標高差が600 mもあり、ゴーロの急登を朝一番で上るのかと思うと、げんなりする。
10日 6時出発、7時半オプタテシケ山頂着。快晴で十勝連峰が一望できる。辺別岳、石垣山を越える。このコースは高山植物が豊富だ。熊の落し物が多く、掘り返したような跡もあり、突然遭遇しないように、ホイッスルを吹きながら歩く。美瑛富士を右手に見ながら、美瑛岳を目指す。縦走路から見る美瑛富士と美瑛岳はコニーデの双子のようだ。美瑛岳山頂から山体北西面をみると、コニーデとは一変して爆裂火口の荒々しい姿で、その姿の違いに驚く。ここからは十勝岳が指呼の間である。一木もない山であるが、均整のとれた美しい山体が目を引く。
鋸岳を越えて、十勝岳に取り付く。スコリアが堆積したグズグズの登路を喘ぎながら登る。植物がほとんどない、噴火後時間が経っていない火山だ。月面の写真のような斜面を登りきると、眺めの良い山頂だ。快晴なので、四囲の山、平野が見渡せる。噴煙を上げている火口もすぐそこに見える。
幕営予定地の上ホロ避難小屋のある、上ホロカメットクを目指して歩く。ボロボロに崩れそうな稜線を進むと、突然お花畑に出て、小屋が出現した。予想したより立派な小屋で、客も少なそうなので、テント泊をやめて小屋泊まりとする。
出発点からここまで、水場がまったく無く、4リットルを担いできて正解だった。
11日 5時過ぎ、上ホロカメットク登頂開始。あっさり頂上に着く。冬期登攀で有名な化物岩を観察する。ここからは十勝連峰の西端、富良野岳が間近に見える。三峰山を越えて富良野岳を目指す。上ホロまでとは一転して、高山植物が豊富だ。登りきれば、視界が広がり、トムラウシが遥かに見える。足下には原始ヶ原が広がり、夕張山地との間には富良野の町が見える。町の向こうに見えるのは富良野スキー場だ。スキーフリークだった頃、あのスキー場から十勝連峰を見て、いつか登ろうと思ってから、20年近く経つ。ついに来たかと感慨もひとしおだ。
山頂に1時間近くいて、十勝岳温泉に向かって下山を開始する。途中、化物岩、安政火口を見ながら、疲れた足を引きずりながら、ダラダラ歩く。下山後温泉に入り、一人でビールを飲みながら山行を振り返る。天気がずっと良く、景色も最高だった。もし毎年の山運に総量があるなら、この山行で大半を使ってしまったのではないだろうか? そう思うほどに満足感が得られた山行だった。